トレーニングマッチ後、取材に応じた森保監督

　AFCアジアカップカタール2023に向けてドーハで調整を続ける日本代表は9日、非公開でのトレーニングマッチでヨルダンと対戦。JFAからの発表では前後半に3得点を挙げ、試合終盤に1失点を喫したものの、45分×2本の試合で6－1と勝利した。 　試合後、取材に応じた森保一監督は、「チームとしてのやるべきコンセプトは攻撃も守備も確認しながらやれました。前後半を（選手）総替えで戦った中、2グループで45分を勝っていくことを選手たちは勝利にこだわりながら、我々そして個々がやることを確認しながらプレーしてくれました。アグレッシブにプレーしてくれたことは良かったです」と、大勝の結果に手応えを感じたようだ。 　一方で、88分に失点した部分はカウンターによるものだったと明かした森保監督は、「チャレンジした上でのカウンターだったので、選手たちには良いチャレンジしたということで評価をしたい」と話しつつ、「相手の鋭いカウンターに何度か決定的なピンチを作られているので、そういうところは改善しないといけません。特にアジアカップを戦うにあたって、守備を固めてきて一発のカウンターで試合を決めに来る戦い方を、相手もよりこだわってくるので、攻撃が中途半端になったり、リスク管理のバランスが少しできなかったということで相手にチャンスを与えたところがあるので、しっかり反省してアジアカップに向かわないといけない」と、大量得点という結果が得られつつ、本大会前にしっかりと本番を意識できる課題が出たと続けている。 　報道陣には試合前のウォーミングアップのみ公開されたが、鈴木彩艶、野澤大志ブランドン、谷口彰悟、板倉滉、中山雄太、菅原由勢、遠藤航、伊東純也、南野拓実、守田英正、中村敬斗、佐野海舟、細谷真大に加えてトレーニングパートナーの中村圭佑、市原吏音、本間ジャスティン、貴田遼河がピッチに立っており、残るメンバーが総替えとなった後半に出場したものとみられる。 　森保監督は遠藤航については「今日、プレーしていないです」と明かし、別メニュー調整がここまで続いている久保建英、三笘薫、冨安健洋も欠場したと明言。別メニューの続く3選手の調整については、「これまでも存在感を発揮してくれているので、貴重な戦力ではありますけど、誰かが欠けたときには必ず良い選手が出て、チーム力を落とさずに勝っていくことはチーム全体でこれまでも準備して戦ってきたので、選手たちが自信を持って戦ってくれると思います」とチーム力に自信を見せ、「できるものを止めたりではなく、焦らずしっかり回復させる意味で、早いければいいことですし、人の体なので遅くなっても仕方ないと。焦らず最短でプレーできるように復帰してもらえればということで考えています」と、調整組に関しては万全の状態を整えることに注力するとした。 　FIFAワールドカップカタール2022終了後の好成績もあり、アジアカップ制覇が強く期待される日本代表。「そう簡単に勝たせてくれる相手ではないということが公式戦では起こりえる。苦しい、難しい戦いの中でも勝っていくタフさや粘り強さを持って戦うことと、我々はより相手を上回って勝っていくという両輪をしっかり考えながら戦っていきたい」と引き締めつつ、「いずれにしても、今がチーム状態のマックスではないというところ、常に我々が一戦一戦成長しながら戦っていくんだというところ。目の前の一戦に、しっかり勝っていくことと、高い目標を掲げてそこに向かって、アジアカップの優勝と、その先にどうやって繋げていくかを考えていかないといけないと思います」と、ワールドカップ優勝を目標に掲げるチームの通過点としても大切な位置づけの試合として戦っていくと続けている。