【米ビルボード・アルバム・チャート】フューチャー『ミックステープ・プルート』首位デビュー、ケイティ・ペリー初登場6位
フューチャーの『ミックステープ・プルート』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。 『ミックステープ・プルート』は、9月11日に告知された後9月20日リリースされた今年初のソロ・プロジェクトによるミックステープで、初週(9月20日~9月26日)はストリーミングが118,500、セールスが10,000、トラックによるユニットは500をそれぞれ記録して、累計129,000ユニットを獲得した。 週間再生回数は全17曲で1億5,662万回を記録して、今週のストリーミング・アルバム・チャートでも1位に初登場。10,000枚を記録したセールスは、CD、アナログ盤、デジタル・ダウンロードによる累計売上枚数で、CDとアナログ盤は11曲を収録した通常版のみ、デジタル・ダウンロードは通常版と17曲を収録したデラックス盤の2種類がある。 フューチャーは、本作『ミックステープ・プルート』でアルバム・チャート“Billboard 200”での首位獲得数を以下に続く通算11作目に更新し、2024年ではメトロ・ブーミンによるジョイント・アルバム『ウィー・ドント・トラスト・ユー』(4月6日付)、『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』(4月27日付)に続く3作目のタイトルを獲得した。 『DS2』(2015年) 『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』(2015年) 『Evol』(2016年) 『フューチャー』(2017年) 『Hndrxx』(2017年) 『ジ・ウィザード』(2019年) 『ハイ・オフ・ライフ』(2020年) 『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』(2022年) 『ウィー・ドント・トラスト・ユー』(2024年) 『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』(2024年) 『ミックステープ・プルート』(2024年) わずか6か月間(4月6日付から10月5日付)で3枚のアルバムを1位にランクインさせたのは、2010年5月8日付から6月26日付の2か月間で3枚のサウンドトラックを首位に送り込んだグリー・キャスト以来で、アーティスト主導によるアルバムに限定すると、『ビートルズ VI』(1965年7月10日付)、『ヘルプ!』(1965年9月11日付)、『ラバー・ソウル』(1966年1月8日付)の同6か月で達成したザ・ビートルズ以来の快挙で、ソロ・アーティストとしては史上最速記録となる。 これまで11作以上の首位を獲得したアーティストは以下の通りで、フューチャーはブルース・スプリングスティーン、バーブラ・ストライサンド、イェー(カニエ・ウェスト)、エミネムと同率の4番目に記録を更新した。 19作 ザ・ビートルズ 14作 ジェイ・Z 14作 テイラー・スウィフト 13作 ドレイク 11作 ブルース・スプリングスティーン 11作 バーブラ・ストライサンド 11作 イェー(カニエ・ウェスト) 11作 エミネム 11作 フューチャー 先週3位にランクインしていたチャペル・ローンの『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』は今週2位に上昇し、同2位を記録した8月24日付、8月31日付に続く3週目の最高位に再び到達した。今週上昇したのは、9月22日にリリース1周年を記念した各4種類のアナログ盤とカセットテープがリリースされたからで、セールスは328%増加の56,000に上昇して今週のセールス・チャートでは1位を獲得。週間ユニットも64%増加の105,000に急増した。 今週記録したセールス56,000枚のうち50,000枚がアナログ盤による売上枚数で、LPの週間セールスとしては自己最高記録を更新し、2024年のチャートでは6番目に高い売上枚数を達成している。 サブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』は先週の2位から3位に順位を下げたが、週間ユニットは100,000(7%減少)と高水準を維持していて、4週連続で10万ユニットを突破した。ポスト・マローンの『F-1 トリリオン』(53,000ユニット / 12%減少)は4位、モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(53,000ユニット / 2%増加)は5位をそれぞれキープしている。 続いて今週6位にはケイティ・ペリーのニュー・アルバム『143』が初登場。本作は、2020年にリリースした前作『スマイル』以来約4年ぶり、通算6枚目のスタジオ・アルバムで、デビュー・アルバム『ワン・オブ・ザ・ボーイズ』(2008年)から6作連続、6作目のTOP10入りを果たした。 初週はセールスが37,500、ストリーミングが10,000(1,311万回)、トラックによるユニットは500を記録して、累計48,000ユニットを獲得。週間セールスは『ウィットネス』が初週で記録した2017年以来の最高値を更新した。そのセールスは、8種類のアナログ盤(サイン付き含む)、4種類のCD(サイン付き含む)、カセットテープ、デジタル・ダウンロード(ボーナス・トラックを収録したウェブストア限定盤2種類含む)の各エディションにより売上を伸ばした。 『143』からは、「ウーマンズ・ワールド」、「ライフタイムズ」、「アイム・ヒズ、ヒーズ・マイン feat. ドーチー」の3曲がリード・シングルとしてリリースされていて、「ウーマンズ・ワールド」はポップ・エアプレイ・チャート、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャート、アダルト・コンテンポラリー・チャートの3つのチャートでTOP30入りしている。 テイラー・スウィフトの『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』(47,000ユニット / 9%減少)は6位から7位にワンランクダウンして、ビリー・アイリッシュの『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』(45,000ユニット / 2%増加)は8位をキープ。9位には米ニューヨーク出身のラッパー=リル・テッカの『Plan A』が初登場して、以下に続く4作目のTOP10入りを果たした。 『We Love You Tecca』(2019年 / 最高4位) 『Virgo World』(2020年 / 最高10位) 『We Love You Tecca 2』(2021年 / 最高10位) 『Plan A』(2024年 / 最高9位) 『Plan A』は、初週ストリーミングが28,500(4,045万回)、セールスは13,500をそれぞれ記録して、累計42,000ユニットを獲得。週間ユニットは2019年に『We Love You Tecca』が記録した68,000以来の最高値を更新し、週間セールスは自己最高売上を達成した。本作は、2種類のCD(サイン付き含む)と複数のデジタル・ダウンロード(そのうち2種類はボーナス・トラック入り)があり、アルバムからは「Number 2」(最高45位)と「Bad Time」(最高25位)の2曲がR&B/ヒップホップ・ソング・チャートでTOP50入りしている。 先週9位にランクインしていたノア・カーンの『スティック・シーズン』は今週10位に順位を下げたが、週間ユニットは先週とほぼ同率の38,000で安定している。 Text: 本家 一成 ※関連リンク先の米ビルボード・チャートは10月4日以降掲載予定となります。 ◎【Billboard 200】トップ10 1位『ミックステープ・プルート』フューチャー 2位『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』チャペル・ローン 3位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター 4位『F-1 トリリオン』ポスト・マローン 5位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン 6位『143』ケイティ・ペリー 7位『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』テイラー・スウィフト 8位『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』ビリー・アイリッシュ 9位『Plan A』リル・テッカ 10位『スティック・シーズン』ノア・カーン