虎のソナタ ざこばさんがナニワの春団治を全国区に!? 「川藤出さんかい」「ホンマに出してどないすんねん」伝説CM
(日本生命セ・パ交流戦、オリックス4-0阪神、2回戦、オリックス2勝、12日、京セラ)ナニワの春団治が全国区になったのは、ざこばさんのおかげだった?! これぞ関西! これぞタイガース! 伝説的なCMがあった。 【写真】師匠の米朝さんとざこばさん。多くのテレビ番組でも活躍した(1987年撮影) 「待つことが仕事だった男」 カッコいいフレーズのバックでバットを振る川藤幸三。撮影場所は西武球場(現ベルーナドーム)のベンチ裏だったそうだ。 舞台は転換して、雑然とする居酒屋で野球中継を見ながら声を張り上げるざこばさん。そして絶叫! 「川藤、出さんかい!」 熱烈ファンの声がベンチに届いたのか、川藤がバットを持ってさっそうと登場。 「男ならモルツ」 再び映し出されるメッセージがまたイカしていた。 でも、その結末は… ガッカリしてざこばさんがつぶやく。 「ホンマに出してどないすんねん」 いかにも、ありそうな、ホントのようなウソの話。実によくできたCMだった。散々、応援しておきながら、アウトになったらメチャクチャにヤジる。ざこばさんが演じる〝阪神ファン〟は素晴らし過ぎた。 「モルツ球団が誕生の頃で、大沢啓二さん(元日本ハム監督)、山本浩二さん(元広島監督)、江川卓(元巨人)ら、大スターばかりがそれぞれのバージョンを撮影していたらしい。何でワシがそこに入るんや、と不思議に思った。ただ、サントリーが大阪の企業やから、どうしても関西風を撮りたかったらしい」 京セラドームの試合前。関西を代表する偉大な落語家の訃報に接した阪神OB会長は〝共演〟したCMの舞台裏を教えてくれた。 ただ、撮影は全く別。どんな仕上がりになっているかも、テレビのオンエアを見るまで知らなかったそうだ。 親しく話したことも、食事をしたこともない関係だった。それでも、カワさんはファン代表を演じ切ったざこばさんに感謝し、死を悼んでいた。 虎ソナには、芸能記者だった時期がある。桂朝丸が「ざこば」を襲名したときの演芸担当記者だった。襲名興行も取材した。いろいろ計算して「1億円襲名」という記事を書いたら「そんな金かけてない。計算間違いや!」と叱られた。 襲名当日、「手を出せ」と言われ、差し出したら100円玉が。