中学生が「自分」の飛び降りる動画投稿か…SNSや匿名掲示板で拡散、学校や教育委員会はどう対応すべき?
●噂が広がっている場合は「報告」を考える必要がある
一般論として、中学生が自殺した場合、文部科学省の「指針」によって、すでに収集している情報をもとに、学校が基本調査をすることになっている。今回のケースでも亡くなっている場合、一定の調査が進められることになると思われる。 仮に、いじめの可能性がある場合、いじめ防止対策推進法による「重大事態」調査に移行する。いじめの可能性がない場合でも、学校生活に起因していれば、遺族の意向に沿いながら、背景調査をするかどうかを検討する必要が出てくる。 「調査の手順は遺族の意向によります。遺族が『触れてくれてほしくない』とか、『安否を含めて黙っていてほしい』という場合もあります。これを無視すると、二次被害になってしまいます。一方で、ある程度、学校内で噂が広がっている場合は、弊害が大きくなることもあります。 そのときは、遺族と学校、市教委で話し合って、どうやって報告するかを決めておく必要があります。自殺が起きたあとの軸足は『もうこれ以上、誰も傷つかない』ということです。スクールカウンセラーが在校生のケアをすることはもちろんのこと、関わりのあった先生方にもケアが必要です」(高橋さん)