ガザ全域で戦闘激化、エジプトで停戦協議再開 ハマス出席せず
Nidal al-Mughrabi [カイロ 31日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザ地区の各地で31日、イスラエル軍による攻撃があり、保健省によると24時間で77人のパレスチナ人が死亡した。 イスラエル軍は、ガザ中部にあるアルアクサ病院の敷地内の司令部を攻撃し、イスラム組織ハマスと同盟を組む過激派「イスラム聖戦」の幹部を殺害したと発表。病院の建物は損傷しておらず、その機能に影響はないと説明した。 イスラム聖戦はコメントを出していない。 パレスチナ保健当局とハマスのメディアによると、病院敷地内のいくつかのテントが攻撃され、4人が死亡、ジャーナリストを含む5人以上が負傷した。 ガザ南部のハンユニスでは、イスラエル軍が2つの主要病院を引き続き封鎖し、戦車による砲撃が行われた。 ガザ保健省や住民によると、地区最大のアルシファ病院内でイスラエル軍が活動を続け、病院近くの住宅地が破壊された。 イスラエルのネタニヤフ首相は会見で、同病院でこれまでに約200人の戦闘員が殺害され、数百人が投降したとし「テロリストの家のようなものだ」と語った。 ハマスは病院での軍事活動を否定、殺害されたのは民間人だと主張している。 当局者によると、ハマス側は31日にエジプト首都カイロで再開された停戦協議には出席せず、イスラエル側から新たな提案があったかどうか、仲介国エジプトから聞くのを待っている。 ネタニヤフ首相は同日、ハマスに軍事的圧力をかけ続けることを誓いながらも、停戦協議では人質解放に向け柔軟な姿勢を示した。 ハマス側は、いかなる合意も戦争の終結とイスラエル軍の撤退に結びつけることを望んでいるが、イスラエルはこれを受け入れず、最終的にハマス解体を目指すとしている。 一方、イスラエル国内では31日、南部ベエルシェバでアラブ系の男が3人の兵士を刺し、兵士の一人に射殺された。現地メディアによると、その数時間後には近くのショッピングモールで3人をナイフで負傷させたパレスチナ人が射殺された。