写真：Motor-Fan

ヤマハ発動機はこのほど、小型浄水装置「ヤマハクリーンウォーターシステム（以下YCW）」を、長崎県五島市福江島半泊地区で宿泊施設を運営する株式会社MONTE CASAへ寄付したことを発表。国内でのYCW導入は初めてだ。

YCWの「緩速ろ過」は大電力を必要とせずメンテナンスも容易

同社は国内の非給水区域の小規模集落における水インフラ導入の実証事業として、同地区でMONTE CASAが運営する宿泊施設「めぐりめぐらす」にYCWを2022年10月に設置。その後YCWの運用、水の供給を行ってきた。このたび、この実証事業の完了にあたり、YCWをMONTE CASAに寄付し、引き続き宿泊施設ならびに近隣の住民に利用してもらうこととなった。 MONTE CASAは、2020年に五島市が募集した「旧戸岐小学校半泊分校活用事業」に応募し、同市から事業者として採択された。廃校舎を活用した「めぐりめぐらす」のある同地区は、行政の給水区域外のため自治体が管理する上下水道施設が無く、民間による浄水の確保・維持管理が求められていた。 https://youtu.be/XKTW5jTTiBQ YCWは「緩速ろ過」という自然界の水浄化機能をベースにしたシンプルな構造が特徴。大きな電力を必要とせず、専門の技術者によるメンテナンスが不要なため、住民による自主運営が可能な浄水システムだ。現在、アフリカやアジアの新興国を中心に、世界17カ国53基のYCWが稼働している。