英、14年ぶり政権交代焦点 スナク首相、近く下院解散へ
【ロンドン共同】英国のスナク首相は22日、下院(定数650)を近く解散し、総選挙を7月4日に実施すると表明した。与党保守党は2010年から政権を握るが、支持率は低迷。最大野党労働党は勢いに乗っており、14年ぶりに政権が交代するかどうかが焦点になる。 総選挙の期限は来年1月で、スナク氏がいつ下院解散に踏み切るかが注目されていた。下院は今月30日に解散する。英国の物価高に改善の兆しがあり、わずかな追い風にすがって早期に総選挙を実施することが得策だと判断したもようだ。 22日朝に発表された4月の物価上昇率は、21年7月以来の低水準になった。スナク氏は夕方の記者会見で「経済を安定させるために首相となった。今朝、私の政策に効果があったと証明された」と強調。 労働党のスターマー党首は、スナク氏が選挙日程を示した直後に「私たちなら国を再建できる」と熱弁をふるい、政権奪還に意欲を見せた。 調査会社ユーガブによると、政党別支持率は今年1月以降、保守党が20%前後をさまよう一方、労働党は40%台を維持している。