[MOM1002]日本大DF酒井優希(4年)_2部残留争いの入部当初も最終年はインカレ連続出場「正直想像できなかった」
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] [11.9 関東大学L1部第21節 明治大 0-0 日本大 八幡山G] 【写真】「昇天した」「救急車で運ばれちゃう」伊東純也のモデル顔負けショットに大反響…久保建英らも脱帽 入部当初は2部で残留を争うチームだった。DF酒井優希(4年=東京Vユース)は日本大での4年目となった今季、2年連続での全日本大学サッカー選手権(インカレ)に「正直想像できなかった」と本音を明かしつつ大学最後の大会での躍動を誓った。 酒井が日本大に入学した2021年、チームは当時2部制だった関東大学リーグで都・県リーグへの降格を回避するために戦うシーズンが続いていた。1年目も入れ替え戦圏と1ポイント差というギリギリの戦い。それでも翌年の2部を2位で終えて18年ぶりに1部に復帰し、昨年は1部で4位と健闘してインカレ出場を果たした。 迎えた今季もすでに1部残留とインカレの出場が決まっている。酒井は「入学したときは2部で残留争いをしていて、1部でこうやってインカレに出場するようなチームになることは正直想像できていなかったです。でも去年1部に上がってインカレに出場したり、今年も夏の全国大会に出たり、前節でインカレ出場を決めたりというところで間違いなく日本大の周りからの見られ方も変わっている」と激動の4年間を振り返った。 酒井はそういった日本大の変化には、日常の取り組みが試合に繋がっていると感じている。 「日本大はピッチ外のところを大事にしていて挨拶や掃除、相手を迎え入れるところだったりと、みんながこのピッチの部分に通じるとしっかり実感しながら日々生活している。ピッチ外の部分が良い意味で変わってきたところがサッカーの成績にも表れてきているのかなと思います」 その中で酒井は今季の前半戦、ベンチスタートが基本となっていたが、後半戦からは先発メンバーに名を連ねる機会が増加した。9日の明治大戦は前節の出場が前半のみとなった悔しさも踏まえての一戦。「4年生としての情けなさを感じて1週間自覚や覚悟を持って準備してきた」といい、その意気込み通りタレントが揃う明治大攻撃陣をシャットアウトした。 もっとも酒井は慢心せず残るリーグ最終節とインカレに向けたポジション争いは激化していることを強調する。「まだまだ自分はスタメンが確立された選手じゃないので、来週の練習からもう一回アピールしないといつポジションが奪われるのかわからない。毎日が競争という意識を常に持ちながらチームの勝利に貢献することが大事」と力を込めた。 そして、昨年は個人としての出場が叶わなかったインカレへの思いも強い。「ベンチには入ったんですけど結局出場することができずにチームが敗れて、自分の実力不足を痛感した。その中で去年よりも成長している実感も個人的にはあるので、成長を最後にインカレで発揮できれば」と酒井。昨年のインカレで2回戦敗退、今年の総理大臣杯では準々決勝敗退となったことにも触れ、リーグ戦での躍進にとどまらず全国舞台でも高みを目指す姿勢を示した。 日本一を目指すためにも、16日のリーグ最終節を勝利で終えて弾みをつけたいところ。酒井は「1つでも上の順位でリーグをフィニッシュしてインカレに行くことは、チームとしてつねに目標に掲げている。最終節をホームで迎える中で、4年間の集大成になると思うので何が何でも勝ちたいですし、個人的には自分がスタメンで出た試合はあまり勝っている印象がないので、最終節をホームで迎えられることに感謝しながら勝利に貢献できるようなプレーをしたい」と意気込んだ。