「日式KTV」に「チャイデリ」……インバウンドに沸く歌舞伎町に″中国旋風″が到来している
リスクが高い?あり得ない臨時収入も?続々日本進出の中国式水商売の実態
今や定番のインバウンド向け観光スポットとなった歌舞伎町に、中国からさらなる新風が吹き込んできている。日本発祥のカラオケにキャバクラのサービスが付随した海外発の水商売、″日式KTV″の店『天上人間』がオープンした。 【潜入ルポ】日本人は来店禁止!摘発された中国人専用風俗に潜入取材した「衝撃の内部」撮 「カラオケルームに指名した女の子を呼んで、一緒にお酒を飲んだり歌ったりできるんです。中国で″KTV″といえば一般的にカラオケの意味ですが″商務KTV″や″日式KTV″といえばキャバクラ的なカラオケ店を指すことが多い。中国ではキャバクラやガールズバーなどの水商売そのものが禁じられているので、合法的に営業できる日本のほうがやりやすいと思いますよ」(中国人バーテンダーのショウ・仮名・32) KTVといえば、これまでタイやベトナムなどで観光客向けに出店されており、歌舞伎町ではキャバ嬢や風俗嬢の海外出稼ぎ先として知られていた。 「歌舞伎町の日式KTVは日本人に向けたお店ではないと思います。円安の影響で中国の富裕層にとって日本はリーズナブルな旅行先。本国では違法な店を、彼らに目一杯楽しんでお金を落としてもらおうという算段でしょうね」(同前) 在籍するキャストは中国台湾キャストと日本キャストに分けられており、中国台湾キャストが30名ほど在籍するのに対し、日本キャストはわずか5人。店の予約も『LINE』や中国版『LINE』と呼ばれる『WeChat』経由だ。 「求人ページを見る感じ、経営者は中国人で、日本人を雇って運営してると思います。女の子の日本キャストは顔のどアップが載ったり、店のTikTokに出てるけど、中国台湾キャストは顔出しNG。明らかに扱いが違うんです。訪日外国人が合法的にキャバで働くには永住ビザや結婚ビザが必要で、留学生ビザだったらアウト。店側も確認しなきゃいけないけど、全員年齢非公開で顔出ししてないのは怪しい(笑)」(コンカフェ店員のユミコ・仮名・21) 普通のカラオケ同様、入店するとまずカラオケルームに案内される。すると部屋に女性がゾロゾロとやってきて一列に並び、客はお気に入りの女性キャストを一人指名することができるという。 「客が払った料金の8割が手元に入るから、レートとしては高めかな。料金が2時間2万円だから、時給は8000円。ただ、普通のキャバと違って、個室での接客は黒服の目が届かないから、性的なサービスが要求されるリスクが高くてイヤですね。日本だと水商売は合法だから、客側もキャバと風俗の違いや暗黙のルールがわかってたりするけど、違法営業が当たり前な中国のキャバがどういうノリかわからないのも不安です」(同前) 日式KTV以上のサービスを求める客には中国人向け風俗″チャイデリ″が人気だ。アスミ(仮名)は2年ほどチャイデリで働く21歳のタレントで、客は全員中国人のため、身バレしにくいという。 「中国では高身長の巨乳がモテるから身長が160㎝ないと採用されないことも。あと界隈が狭いから評価がシビアです。中国人同士の口コミ掲示板が活発で、悪口が広まったらあっという間に干されちゃう。でも、羽振りのいい客がチップで10万円くれることもある。日本人向けじゃあり得ない臨時収入があるからギャンブルっぽくてハマっちゃいました」 家出少女や立ちんぼが日本人相手に日銭を稼ぐ目と鼻の先で、海外富裕層が巨額のインバウンド消費に興じている。 『FRIDAY』2024年9月27日・10月4日合併号より
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