おでん“脇役”「こんにゃく」輸出額が激増! アメリカでは主役級? マグロやサーモンに“変身”
日テレNEWS NNN
間もなくおでんシーズンが到来。脇役感のある「こんにゃく」が実はいま、海外で人気となっているのです。群馬県のこんにゃくメーカーや、アメリカのレストランなどを取材しました。 ◇ 夕暮れ時、東京・杉並区のおでん種の専門店「蒲重かまぼこ店」では、大根や卵、もち巾着などが飛ぶように売れていく中、お客さんに忘れられていたのが「こんにゃく」です。 ――こんにゃくとか、いかがですか? お客さん(50代) 「あっ!いいですね」 ――きょうは買われていないですけど… お客さん(50代) 「忘れました…」 別のお客さん(40代男性) 「ちくわぶ目当てで」 ――こんにゃくは? 別のお客さん(40代男性) 「こんにゃくはあんまり…得意じゃない。味がしない感じなので」 この日も“脇役”のこんにゃく。 ◇ ところが、こんにゃくを製造している群馬・富岡市の企業では、驚きの展開が。 ツトム食品 土屋和巳専務取締役 「こちらすべてロサンゼルス行きの商品になります」 輸出額が急増しているというのです。農林水産省によると、群馬県のこんにゃく加工品の輸出額が、2012年は約7800万円だったのに対し2022年は約4億2200万円と、10年間で5倍となっているのです。 ツトム食品 土屋和巳専務取締役 「健康志向が第一の理由になっていると思う」 海外のヘルシー志向の高まりに加え、円安の影響もあり、輸出額が増えているというのです。 ツトム食品 土屋和巳専務取締役 「私たちも(海外の人が)どういうふうに食べているんだろうというのは、すごく不思議」 ◇ そこで、アメリカ・ロサンゼルスのスーパーに行ってみました。すると、アメリカでは「コンジャック」と呼ばれていました。 さらに、メニューの半分にこんにゃくを使っているというレストランも。どのように調理しているのか見せてもらうと…まるでマグロ? サーモン? そして、おすしのように握り始めました。このネタはすべて、こんにゃくなのです。 実はこの店、動物性の材料を一切使わない「ヴィーガン料理」の専門店。一見、サーモンに見えるこんにゃくのおすしを、記者が試食しました。 記者 「こんにゃくと言われないと、わからないですね」 以前は豆腐を使っていましたが、豆腐の香りが少し残ることや食感などを考え、最近はこんにゃくを使用したといいます。 味の感想を聞いてみると… お客さん 「こんにゃくって何だっけ? 知らないけど好き。エビの部分は本当にエビみたいで、しっとりしていて味わい深い」 ◇ 群馬県の企業は、さらに海外向けの新しい商品を開発しているということです。