「裸の王様だった」ハラスメント辞職の町長2人が会見 愛知県東郷町と岐阜県池田町
愛知県東郷町と岐阜県池田町の町長がいずれもハラスメントの認定を受け、辞職願を提出しました。2人の町長は25日に会見を開きました。 【動画】「鳩の脳みそ」の東郷町長・胸を触った池田町長の会見 午前11時、少し緊張したような面持ちで姿を見せた、東郷町の井俣憲治町長(57)が会見を開きました。 「本庁の未来のために町民の皆様の幸せのために、そして役場が静かにしっかりと仕事をできる環境をつくっていくということの重要性というところで、辞職をするということを決断させていただいた」(井俣憲治東郷町長)
井俣町長のハラスメント
「お前らの脳みそはハトの脳みそより小さい」 「育休を1年取ったら殺すぞ」 「馬鹿じゃないの、本当に馬鹿じゃないの」 「◯◯君がやっている仕事はさぁ、パートのおばちゃんだってできるんじゃない?3年勤めたら。じゃあ、パートのおばちゃんと同じ価値しかないの」 町長による数々の発言。 第三者委員会によるアンケートでは回答した職員582人のうち、108人がハラスメントを受けたと回答。 22日に町に提出された調査報告書で、セクハラ・パワハラなどが町長に就任した2018年から横行していたと認定されました。 そして町長は24日、辞職願を提出しました。
「ハラスメントへの無知」
そして、25日、約2時間半にわたる会見が行われ、自身の多くの言動がハラスメントに認定されたことについて。 「私のハラスメントに対する無知の表れだというふうに今、恥じています。私のハラスメントに関する知識のなさが、多くの職員や報道を見られた国民の皆さま、そして町民の皆さまに不快な思いをさせてしまったという部分では、資質がないというよりも知識がなかったところについて反省をしているところであります」 背景には、知識不足のほか役所に昔からの知り合いが多かったことや、一般企業と役所の違いを理解していなかったこと、そしてハラスメントに特化した研修がなかったことなどを挙げました。
ハラスメントに対する持論を披露
一方で、当事者とは思えないような発言も… 「議会の先生方のハラスメントの研修は全然足りていないとも思う」 さらに「ハラスメント」という言葉自体の使われ方についても繰り返し、意見しました。 「正しいことを抹殺するために、『モンスター』とか『ハラスメント』という言葉が使われるのが、間違っていると思う。こういう乱用が起きてはいけない。自分の不都合をハラスメントという言葉で回避しようとするというのも間違っているんじゃないかと感じている。どう皆さんに『ハラスメント』という言葉、その効果、どう起きるのかというのをご理解いただかなければいけない」