【シンガポール】幌北学園、日系バイリンガル幼稚園を運営
学校法人幌北学園(札幌市中央区)は29日、シンガポールで日系バイリンガル幼稚園の運営を開始したと発表した。同業の浅利教育学園グループ(札幌市白石区)と共同で現地に設立した新会社を通じ、既存の幼稚園の経営を引き継いだ。 幌北学園は学校法人、社会福祉法人を中心に日本で幼稚園・保育園といった教育保育施設を30カ所以上運営。子どもの生きる力や「心の根(自己肯定感)」を育む教育・保育を目指している。同様の教育理念を持ち幼稚園・保育園を運営する浅利教育学園グループとの共同出資で、シンガポールに新会社コウホク・グループ・シンガポールを設立した。 新会社は9月、中央部カランの商業施設「レジャー・パーク・カラン」にあるバイリンガル幼稚園「イロハ(Iroha)キンダーガーテン」の経営を引き継いで運営を開始した。対象年齢は生後18カ月から就学前まで。通園バスも出す。 イロハ・キンダーガーテンは2014年に開園した。日本人駐在員の子女を中心にシンガポールならではの多様性を育みながら、日本の文化・習慣など日本人としてアイデンティティーの確立、生きる力を身に付ける教育を提供。国際社会でも通用する英語と日本語のバイリンガル教育を実践してきた。 9月に運営母体を新会社に移行して経営基盤を強化し、さらに教育保育サービスを充実させる。これまで行ってきた日本人としてのアイデンティティーを育む教育や多様性を促す保育を重視しながら、学びを広げる「遊び」を中心とした環境改善を進める。 シンガポールでの生活に慣れるよう日本人職員が支援するほか、保護者には現地情報の提供や言語サポート、子育て相談などにも対応する。 幌北学園は、海外ではオーストラリアのクイーンズランド州で保育園を運営している。