ソフトBJr. 馬原ジュニアが2番手で大会初登板。1/3回無失点に「緊張した」父は通算182S孝浩氏
◇NPB12球団ジュニアトーナメント第3日・準決勝 ソフトバンクJr.1―1広島Jr.(抽選の結果、ソフトバンクJr.が勝ち上がり)(2024年12月28日 神宮第2) ソフトバンクJr.の馬原拓海(6年)が大会初登板を果たし、中継ぎとして重責を果たした。同点の6回2死から初めて神宮のマウンドへ。最初の打者は四球で歩かせたものの、次打者をこの日最速117キロで二塁ゴロに仕留め、無失点に抑えた。チームは1―1のまま7回からタイブレークに突入も、決着はつかず8回引き分け。大会規定による抽選の結果、ソフトバンクJr.が決勝に進出した。 自らの役目を果たした馬原が大きく深呼吸した。「投げる準備はしていたけど緊張して。最初にフォアボールを出してヤバいと思ったけど(次打者を)アウトにできたのでめっちゃうれしかった」。 ソフトバンクのストッパーとして一時代を築いた父・孝治氏(43)もスタンドで胸をなで下ろした。守護神として07年最多セーブなどプロ通算182セーブをマーク。ただ剛球で打者を圧倒した自らの現役時と違い、長男がマウンドに立つと信じて見守るしかなかった。「ドキドキしかないですよね。マウンドで結果を残せるのが一番いいですけど、どういう形であれサポートに接して、自分のできることをしっかりやってほしい」と父親目線で話した。 小学4年夏から野球を始めた馬原は改めて父の偉大さを理解できたという。ソフトバンクJr.に入団すると父と同じ背番号14を希望。「絶対に抑えないといけない場面でマウンドに向かうときが一番緊張します」。幼少時に引退した父の雄姿は覚えていない。ただレベルこそ違うが、現在の自分と照らし合わせ、対打者に対する投球の難しさが少しずつわかり始めた。それだけでも収穫だった。 チームはあす29日に09年以来、15年ぶり2度目の大会制覇に挑む。相手は強打の日本ハムJr.だが「あすも抑えられるように準備したい」。初登板を終えた馬原の表情が引き締まった。