【首都大学リポート】病と闘いながら野球に取り組む武蔵大・松本京太郎 入れ替え戦でも見せた好打
二部リーグでベストナイン受賞
「自分は感情移入しやすいタイプですぐに一喜一憂してしまうのですが、良い時も悪い時もすぐに切り替えて感情を常に一定に保つように心掛けてきました」とメンタル面の波もなくしてきた。最上級生として迎えた今春のリーグ戦では、開幕から5試合連続で安打と打点を記録。第2週の足利大戦と第5週の大東文化大戦では本塁打。第3週の成城大戦では二塁打2本、三塁打1本を放ち3安打5打点の大活躍を見せるなど、二部リーグで5位の打率.394。9試合で14打点で、ベストナインを受賞した。 「高校時代はホームランが2本だけだったのですが、大学ではもう9本。パワーも技術も武蔵大で伸ばしてもらったおかげで、ベストナインが取れたのだと思います」 城西大との入れ替え戦2回戦では、4回表二死二、三塁から「追い込まれていたので、どんな球にも食らいついていこうと考えていました」とセンターの右へ先制の2点適時二塁打。二塁ベース上では大きなガッツポーズを見せた。 続く第4打席でもヒットを放った。さらに四番・岩田侑真(3年・日大二高)が2本のタイムリーを放ち、7回表には九番・樋口結希斗(4年・浦和学院高)が本塁打。先発の松崎公亮(4年・聖徳学園高)は9回に1点を失ったものの完投し、投打ががっちりとかみ合って武蔵大は城西大に快勝した。 一部昇格に向け「気負うことなく、これまでやってきたことを信じて楽しみたい」と意気込みを語った松本。勝ったチームがこの秋、一部でプレーする権利を得る大一番が控えるが、今季、徹底してきた平常心で挑む。 文&写真=大平明
週刊ベースボール