車ごと流されていた男性救助 鉄骨で車の窓ガラス叩き割る 7月の大雨で酒田市消防団の男性ら2人
山形放送
7月の記録的大雨で酒田市の荒瀬川が氾濫した際、車ごと流されていた高齢の男性を救助した市消防団の男性ら2人に20日、酒田市から感謝状が贈られました。 酒田市消防団相蘇弥さん(54)「車の後ろの開く所(リアゲート)を捕まえてその間に鉄工所にある鉄骨持って来てもらってガンガンと窓を壊して乗っていた人に後部座席に来てもらって引きずり出した」 酒田市下青沢の農業・相蘇弥さん(54)はことし7月25日、市の消防団員として大雨への対応に当たりました。当時、荒瀬川が氾濫したために通行できなくなった国道344号の交通規制を手伝っていましたが、濁流は、川沿いの相蘇さんの家や国道の向かい側の住宅地にも押し寄せたといいます。濁流によって酒田市大蕨の運転手・荒生直人さん(57)ら10人ほどが道路上に取り残されました。そこへ1台の軽自動車が流されてきたといいます。 酒田市消防団 相蘇弥さん(54)「誰の家の車だろうと思って中に人が乗っていた」 相蘇さんと荒生さんは午前10時半ごろ、集落にある鉄工所の付近で流されてくる車を発見しました。中には人の姿が。2人は腰のあたりまで泥水に浸かりながら流されて来た車を手で掴み、鉄工所から借りた鉄骨で車の窓ガラスを叩き割って高齢の男性を救助しました。男性を救助後まもなく、車は流されていったということです。 迅速で適切な行動を取って男性の命を救った2人に20日、矢口明子市長から感謝状が手渡されました。 酒田市大蕨元消防団員 荒生直人さん(57)「とにかく車の外に出さなければ絶対に危ないので窓を割るしかないなと。2人で割って助けた感じだったが、ひとつ間違えると自分たちも危なかったなと後から思うが、助けて当たり前だったが周りに話が伝わって贈呈受けたが本当に感謝している」 勇気ある行動をとった2人は「困っている人がいたら助けたい」と語っていました。