レッドブル、たとえ”至宝”ニューウェイが引退しても……「チームの他の部分も進化している」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表にとって、伝説的なF1デザイナーであるエイドリアン・ニューウェイの獲得は、2005年のF1参入以来最も正しい決断のひとつだったと言えるだろう。 【動画】日本人F1ドライバー角田裕毅から新年のご挨拶! 参戦4年目に向けて「トップドライバーとしての価値を証明したい」と意気込む 現在、ニューウェイは日々のデザインプロセスに細かく携わってはいないものの、若手を指導するなど、チームに大きな影響を与えている。そして当面レッドブルは離れることはないと語っている。 しかしホーナーは、万が一ニューウェイが完全に引退することになったとしても、テクニカル・ディレクターのピエール・ワシェのもと、独自の道を切り開くだけの力をレッドブルは持っていると感じている。 「エイドリアンはこのチームにとって大きな存在であり、我々が成し遂げてきたことの大きな部分を担っている」 ホーナーはmotorsport.comの独占インタビューでそう語った。 「もちろん、彼の役割はここ数年で進化してきたし、ピエール・ワシェ率いるテクニカル・チームは素晴らしい仕事をしてくれているから、エイドリアンに頼る必要はない」 「エイドリアンにはそれに出入りしたり、他のプロジェクトに取り組んだりする能力がある。それはどんなチームにおいても進化の一部だと思う」 ホーナーは、ニューウェイの才能に依存しないようなプロセスを、看板選手のエリック・カントナが去った後のマンチェスター・ユナイテッドになぞらえた。 「私はマンチェスター・ユナイテッドの大ファンだ。アレックス・ファーガソン(監督)のファンだったんだ。彼らにはカントナがいたが、その後も進化した」 「レッドブルも、エイドリアンがいることでより強くなったが、もちろんチームのその他の部分も進化している」 ホーナー自身も、レッドブルが成功を収める上で重要なピースだったことは言うまでもない。彼はこれまで何度か移籍のオファーを受けたものの、レッドブルに留まることを心に決めていたという。 「他のチームからオファーが来たり、興味を持たれたりするのはとても嬉しいことだが、私の心はここにある」 「私はこのチームを作り上げてきたし、最初の段階から参加してきた。スタッフや全てのパートナーに責任を感じている」 メルセデスのトト・ウルフ代表のように、チームの株主になることを考えたことはあるかと聞かれ、ホーナーは次のように語った。 「いいや。レッドブルは常にチームを100%保有し、チームは多大な支援を受けてきた」 「私は常に、自分たちのお金なのだから賢く責任ある使い方をしなければならない、という責任感を持ってチームに接してきたんだ」
Filip Cleeren