犀川地区特産化へショウガ初収穫 地域おこし隊山部さん神社に奉納 スパイスカレー材料に
●金沢学院大附属高も協力 犀川地区でショウガの特産化を目指す地域おこし協力隊の山部裕太さん(33)は4日、辰巳町の畑で初収穫に臨んだ。地元農家や金沢学院大附属高生も参加し、5月に植えた約10キロを掘り起こした。カレー専門店を営む山部さんはスパイスカレーの材料に使い、運営する子ども食堂で提供する。生徒もショウガ料理を来場者に振る舞い、新たな地場の味に親しんでもらう。 山部さんはカレーで地域活性化に取り組む中、スパイスの材料に着目。犀川地区の特産品をつくる「さいがわジンジャープロジェクト」に乗りだし、地元農家の原一平さん(45)や金沢学院大附属高ラーニング部の生徒と、5月に種ショウガ約120個を植えた。 4日は原さんや生徒3人と一緒に収穫した。原さんは「地区内では昔、ショウガが作られていたそうで、予想以上に丸々と育った」と手応えを語った。 ●子ども食堂で提供 収穫後は国内で唯一、ショウガなど香辛料の神をまつる花園八幡町の波自加彌(はじかみ)神社に約1キロを奉納した。 山部さんは17日に末町会館で開く子ども食堂「みんなのカレーハウスさいがわ」で、ショウガを使ったスパイスカレーを提供する。ラーニング部や料理部の生徒はショウガのスープやクッキーを作る。ラーニング部の山元涼太副部長(3年)は「思った以上においしそうなショウガができた。食材なので丁寧に扱いたい」と意気込んだ。 山部さんは、まずは地産地消を進める考えで、地元の飲食店にショウガを使用したメニューの開発を依頼している。商品開発やイベント開催も計画しており、「いろんな人のおかげで収穫できて良いスタートが切れそうだ。地域の皆さんと一緒に盛り上げていきたい」と語った。