小松でクマ目撃多発 広範囲で5件、複数頭か
●24日夜から25日朝 ●中海中、一斉下校へ 24日夜から25日朝にかけて、小松市で広範囲にクマの目撃が5件相次いだ。現場が離れていることから別々の個体の可能性が大きい。けが人はいない。目撃現場近くの中海中は25日の部活動を取りやめ、生徒を一斉下校させる措置を取る。10月に入ってから市内での目撃件数は計36件に上り、市などはパトロールを実施し、住民に注意を呼び掛けている。 24日午後8時半ごろ、中海中に近い軽海町の加須加美(かすかみ)神社にクマの幼獣1頭がいるのを、通り掛かったドライバー男性が目撃し、市消防本部に通報した。 クマの目撃情報を受けて中海中は25日、登校時間帯を通常より15分短い20分間に設定し、まとまって通学するよう生徒に促した。休み時間などは屋外に出ないよう指導し、一斉下校時は教職員が見守りに当たる。 24日午後9時ごろには、上八里町の田んぼで成獣1頭、25日午前2時20分ごろには、本江町の国道8号東山インターチェンジ(IC)付近でも成獣1頭が目撃された。いずれも通行人が小松署に通報した。 さらに25日午前6時ごろには、月津町の県道を横断する幼獣1頭、同8時35分ごろは上荒屋町の県道を横切る成獣1頭を、ドライバーが見た。 小松市内でのクマの目撃情報は今年82件を数え、9月末から増加傾向にある。22日には小松駅付近でも目撃された。 石川県内では人的被害が今年3件起きており、県はツキノワグマ出没警戒情報を発令している。