GX投資を呼び込め 北海道の可能性は
日本郵船自体が発電施設を造る訳ではないが、今後増加が見込まれる洋上風力発電工事に必要な資機材を運んだり、メンテナンス人員を送り届けることを視野に入れている。 6月に北海道支店を開設したのはミツウロコグリーンエネルギー。同社は、送電線に直接接続する系統用蓄電池を今後道内各地に設置する計画だ。蓄電池は再エネでつくった電気を余った時にため、逆に不足している時には供給する役割を担う。天候によって発電量が左右される再エネの導入拡大には必須の設備といえる。 札幌市の動きを追い風に、GX関連の新構想を描いている地域がある。国内最大級の工業基地、苫東だ。 苫東では現在、再エネ電気を自営線によって立地企業の工場へ送り、余った電気を水素やアンモニアの製造に活用しようとする「苫東GX HUB構想」が動き出そうとしている。 既に一部の工場では再エネ電気を活用していて、つくった電気を札幌など遠く離れた自社の施設に供給する「自己託送」の取り組みも出てきている。
番組コメンテーターの平本健太北大大学院教授は、GXは暮らしにも大きく関わる取り組みだとした上で「スピード感を持って課題を洗い出し、解決していくことがGX投資を呼び込む上で大事なこと」と説明した。 (2024年8月31日放送、テレビ北海道「けいナビ~応援!どさんこ経済~」より)