【高校野球】昨秋福島王者の聖光学院が19点コールド発進…投手陣“新戦力”が満開、打線は20安打
◇高校野球◆春季福島県北部支部予選 ▽2回戦 福島北・伊達0-19(5回コールド)聖光学院(25日・ほばら大泉球場) 昨秋福島県王者の聖光学院が今季公式戦初戦となる2回戦に登場し、福島北・伊達の連合チームに19―0の5回コールドで白星発進した。今春初めてベンチ入りした色川裕(3年)ら投手陣が躍動すると、打線も20安打と爆発。投打がしっかりかみ合った。 点差が開いても、最後まで緊張感を持って戦い抜いた。聖光学院ナインは勝利の校歌を歌うと、笑顔でスタンドへ駆け出した。斎藤智也監督(60)は「いかに自分との戦いを制することができるかが勝負だと話していた。よく戦ってくれた」と振り返った。 “新戦力”が芽吹いた。先発した北村理駈(2年)、2番手の色川、3番手の平山春樹(3年)はいずれも今春が初のベンチ入り。それでも堂々のマウンドさばきを見せ、1イニングずつ投げてそれぞれ3者凡退に仕留める好投で流れをつくった。この冬、控え選手の突き上げを期待していた指揮官は「チャンスを手にするのは自分次第だと言ってきた。台頭してきた部分は、評価できる」と納得の表情だ。 2番手で登板した左腕は、この冬から横手投げへと転向したばかり。2年夏までは上手投げだったが、昨年8月頃に左肩に違和感が出てから調子を崩した。「何が悪いのかも分からなかった」と苦悩したが、今年1月の練習中に腕を下げると感覚が良くなったという。斎藤監督の助言で、2月からサイドへ完全移行。指揮官も「左の横はまれだし、手足も長くて球持ちもいい」と評価する仕上がりで、色川自身も「体の上下が連動している感覚があるし調子の波がなくなってきた」と手応えを口にした。 チームは自らを「さざれ石」と称して「皆が合わさって大きな力になろうと頑張ってきた」と色川。より多くの公式戦を求めて、目指すは東北大会。頼もしい新戦力は「安定感のある投球で任された場所で自分の力を出し切りたい」と誓った。 (秋元 萌佳)
報知新聞社