“シンレポ”がJで笛を吹いたイギリス人審判員を直撃!「レベル、技術の高さにとても関心」 主審を務めた川崎Fvs京都戦では「J1の洗礼を受けた」 | Jリーグ審判レポート
【国内サッカー・Jリーグ】DAZNのオリジナル番組『Jリーグ審判レポート』は、日本サッカー協会(JFA)の協力のもと、審判や競技規則についてより深く迫っていく。「審判の舞台裏 #2」では、「審判交流プログラム」で今回来日し明治安田Jリーグで笛を吹いたイギリス人審判員のスミス・ルイス・ディーン氏と、JFAレフェリーインストラクターを務めるイギリス人元審判員のレイモンド・オリヴィエ氏を直撃した。 【動画】30歳のイギリス人審判員・スミス氏が感じたJの印象は?「選手たちは……」 審判、競技規則についてより深く知る番組『Jリーグ審判レポート』(通称“シンレポ”)。これまでの「ルールや判定を知る」というフェーズからより進化し、普段知る機会の少ない審判の個性や努力、試合中継だけでは伝わらない舞台裏に迫り、レフェリングの観点でJリーグの発展をともに考える。 2つのコーナーで構成されるシンレポ。今まで知られていなかった審判活動のリアルに迫る「審判の舞台裏」では、明治安田Jリーグで笛を吹いたイギリス人審判員の“生の声”に迫った。 JFAは、2~3月にかけて「審判交流プログラム」としてアメリカ合衆国サッカー連盟(USSF)およびプレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)から6名の審判員を招聘した。この「審判交流プログラム」は2008年よりJFAが海外のサッカー協会や連盟と提携しているプログラムであり、各国との国際交流とともに審判員やインストラクターの国際経験の機会創出に注力している。 「審判の舞台裏 #2」では、3月に来日してJリーグで笛を吹いたイギリス人審判員のスミス氏にインタビューを敢行。今年からプレミアリーグで笛を吹くスミス氏は現在30歳で、今季リーグ最年少の審判員だ。 審判員を目指そうと思ったきっかけについて、スミス氏は「サッカー選手として挫折したからです」と率直に回答。一方で「レフェリーを始めたらとても楽しくて、この仕事への情熱が今も続いています」と、現在は審判員としての誇りを持ちながら試合を裁いていることを明かした。 スミス氏は「審判交流プログラム」をとおしてJ1リーグで2試合、J2リーグで1試合を担当した。日本サッカーにはどのような印象を持ったのだろうか。 「サッカーのレベル、技術の高さにとても関心しました。選手たちは徹底した指導を受けていて、プレースタイルが明確だったのも良かった」 スミス氏は、自身が主審を務めたJ1リーグ第3節の川崎フロンターレvs京都サンガF.C.戦(3月9日開催)を振り返った。 「開始7分に京都が得点しました。明らかなゴールだと思いましたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)から『ハンドの可能性がある』と指摘がありました。モニターで確認したらハンドだったのでゴールは無効にして、フリーキックから再開しました。試合序盤にJ1リーグの洗礼を受ける結果となりました」 国を超えてサッカーへの理解を深めるきっかけとなっている「審判交流プログラム」。JFAレフェリーインストラクターを務めるイギリス人元審判員のオリヴィエ氏は「PGMOLは10年前に若手レフェリーの育成に着手しました」と、イングランドにおける審判員育成の動きを紹介しつつ、Jリーグの審判員育成の現状にも触れている。 「(PGMOLの取り組み『Elite Referee Development Plan』は)日本で言うと日本フットボールリーグ(JFL)のレフェリーをJリーグレベルに育て上げるようなことです。日本の審判員育成には将来を担う若い審判を育成するためのアカデミーがあります。若手レフェリーに投資し、トップに到達するチャンスを与えたい。さらに、日本国内だけでなく、交流プログラムをとおしてさまざまなサッカーに触れてほしい。その経験がレフェリーの教育と成長に役立つのです」