旅を愛し「国内でできる仕事も海外で」するほどの翻訳者...その誰も知らない「荷物軽量化」術が衝撃すぎる
北極圏にある人口8万人にも満たないノルウェーの小さな町、アフリカ大陸の東に浮かぶ島国・マダガスカル、インド洋の小国・モーリシャス……。世界の果てまで行っても、華人経営の中華料理店はある。彼らはいつ、どのようにして、この土地にたどりつき、なぜ、どのような思いで中華料理店を開いたのか。そんな疑問を抱いて、世界に離散する華人の象徴とも言うべき中華料理店を訪ね歩き、一国一城の主や料理人、家族、地元の華人コミュニティの姿を丹念にあぶり出したのが、関卓中(チョック・クワン)著、斎藤栄一郎訳『地球上の中華料理店をめぐる冒険(原題:Have You Eaten Yet?)』だ。 【漫画】刑務官が明かす…死刑囚が執行時に「アイマスク」を着用する衝撃の理由 旅をしながらドキュメンタリーフィルムを撮り、それを書籍化した著者のクワン氏。 1年の半分を海外で過ごしながら、翻訳家・ジャーナリストとして仕事をこなす訳者・斎藤氏。 旅と食と言葉をテーマに、著者と訳者の対談記事をお届けする。 『地球上の中華料理店をめぐる冒険』連載第22回 『日本は「もう1つの故郷」だと語るマルチリンガル著者...来日したら必ず行う納得の「日本を実感する“儀式”」とは』より続く
パンナム001便で世界一周
クワン:旅は私にとっても欠かせないものです。これまでに訪れた国は40ヵ国以上。若いころには、今はなき伝説の「パンナム001便」(パンアメリカン航空PA001便)で世界一周も経験しました。 斎藤:PA001便! 旅好きには憧れの路線、子どもの頃の僕にとっても垂涎の的でした。あれに乗れなかったことは今も心残りです。 クワン:ちょうど米国で仕事をしていて、労働ビザが切れるちょっと前にカナダの移住申請が認められたんです。そこで、当時日本に住んでいた両親に会うために日本でひと夏過ごし、その後、香港に飛んで格安チケットを手に入れた。世界一周してからトロントに移動したんですよ。 斎藤:パンナムのロゴのついたボストンバッグがありましたよね。 クワン:そうそう。なつかしいな。コロナなど特殊な状況もありましたが、今は昔より気軽に旅ができる時代にはなっていると思います。いずれにせよ、昔も今も荷物は身軽が一番ですね。
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