ついにAmazonもAIボットを搭載へ。その名も「Rufus」
生成AIが本当に革新的な技術であるかどうかは、まだ結論が出ていません。結論が出るまで、AIに参入するテック企業はあとを絶たないでしょう。そして今回、Amazonも参入してきました。 Amazonは2024年2月2日、「Rufus」を発表しました。Rufusは同社の最新生成AIボットであり、同社の表現で言えば、「会話形式のショッピング体験」です。
ショッピングにAIってどういうこと?
AmazonによるとRufusは、Amazonの製品カタログやカスタマーレビュー、Q&Aだけでなく、ネット全体のショッピングデータで訓練を受けたAIボットだそうです(Rufusという名前の由来は、草創期のAmazon社員が飼っていたコーギー犬です)。 理論上は、Rufusに、買おうと思っている商品についての意見を尋ねたり、複数の商品を比較してもらったり、知らない新商品をすすめてもらったりすることができるようになります。 AmazonはRufusの具体的な使用事例として、次の5つを挙げています。 買おうと思う商品や商品カテゴリーの詳しい情報を調べて、それらに基づいて決断を下すことが可能。 場面や目的に基づいて商品を検索でき、状況に適した商品が見つけられる。 商品のカテゴリーを比較してくれる。たとえば、ドリップ式コーヒーメーカーとハンドドリップのどちらがいいのか、判断がしやすくなる。 Rufusが「ベスト」だと判断した選択肢について、尋ねることができる。 商品ページを見ながら、その商品について質問ができる。理想的には、Rufusのほうが速く答えを見つけてくれる。
果たして、使えるのか?
Rufusはとても役に立つものだと思えたかというと、私の答えは「ノー」です。 ご存じのように、確かにAIはすごいと感じる答えを返す場合があります。しかし、ダメな場合もあり得ます。何よりも、口から出任せを言いがちです。 Rufusの「洞察」に何の根拠もないことがわかった場合には、AIに頼って大きな買い物をしてしまったことを後悔することになるでしょう。 しかし、Amazonは間違いなくRufusに期待を寄せているでしょう。 Alexaは、Amazonが望んでいたようなショッピングアシスタントにはなっていません。ほとんどのユーザーがAlexaに尋ねるのは、「今日の天気は?」といった、お金を生まない質問ばかりです。 もしRufusの力で、より多くのユーザーがもっとたくさん買う気になってくれれば、Amazonにとっては願ったり叶ったりでしょう。 言うまでもありませんが、AmazonはRufus以前にも、AIに取り組んできました。AIが生成するレビューサマリーも試していますし、販売業者に対して、商品の名称や概要をAIで生成できるようにもしています。
Rufusはいつから使える?
Rufusに興味を持った方もいらっしゃると思いますが、この記事が投稿された時点では、その導入スピードはかなりゆっくりとしています。 Amazonによれば、「Amazonショッピングアプリ」の次回アップデート時に、アメリカの「一部のユーザー」がRufusを利用できるようになり、それ以後は数週間にわたって運用が拡大されていくようです。 Source: Mashable, Amazon, YouTube
ガリレオ