【休む=悪じゃない!】疲労の正体と休息を必要としている「3大シグナル」とは?
現代人の約8割が疲労感を抱えているという調査結果が。しかし、休むことに罪悪感を覚えてしまう人もいるのでは?そこで今回は、休むことに罪悪感を持たなくてよい理由を解説してもらいました。 【自律神経診断】 乱れるとプチ不調に!?現在の状態をチェックしよう! 教えてくれたのは……片野秀樹先生 一般社団法人日本リカバリー協会代表理事・医学博士
休む=悪じゃない! 休むことに罪悪感を持たなくてよい理由
片野秀樹先生 日本ではゆっくり休むことをなまけていると捉える考えがしみついています。体が鉛のように重くても、疲労感が辛くてボーッとしていても、なんとか出社した、というような経験がある方も多いのではないでしょうか。けれど、疲労を抱えていては、身体活動能力が低下するため、普段通りのパフォーマンス(能力)を発揮することができません。私は、休むことが罪なのではなく、むしろ、そういったパフォーマンスを発揮できないコンディションでその場にいることのほうが罪悪なのではないかと感じます。 労働生産性を高めるためには、疲労をなくすような休息が必要なのです。 みなさんの体から休息が必要なシグナルは出ていませんか?
体が休息を必要としている3大シグナル
シグナル1:発熱 発熱は、体のどこかで炎症が起きている証拠。それ以上、仕事や作業を続けると、より重篤な症状に至るというシグナル。 シグナル2:痛み 痛みは、どこかの神経が刺激されている状態を表す症状。それ以上、辛い部分を動かして負担をかけると悪化する。 シグナル3:疲労 疲労とは、過度の肉体的、精神的、または疾病によって生じた独特の不快感であり、休養したくなるほど身体活動が減退している状態。
やる気がでない、仕事のパフォーマンスが上がらない、体が重い……。“疲労負債”を抱えている現代人は8割以上!
片野秀樹先生 体が休息を必要としている3大シグナルの中で発熱や痛みが出ると、仕事を休む、動かないようにするなど、休息を得る判断をする人が多いと思います。ですが、疲労は軽視されがち。日本は、疲労を重ねてもがんばり続けることが美徳だという考えが今も続いています。2019年にリカバリー協会が実施した10万人規模の就労者を対象とした調査では、約8割もの人が疲労を自覚していることが明らかになっています。多くの人が“疲労負債”を抱えた状態で働いているということがわかります。 イラスト/二階堂ちはる 取材・文/金子優子 構成/剱持百香 Edited by 剱持 百香
VOCE