粘り強く戦った初出場の名古屋が常連の日章学園をPK戦の末に振りきる!
初出場の名古屋(愛知)が、2年連続17回目の出場となる常連の日章学園(宮崎)をPK戦の末に4-2で振りきった。 【フォトギャラリー】名古屋 vs 日章学園 「今年のチームは大事なところで勝ちきれず、ずっと悔しい思いをしてきました。見栄えのいいサッカーではなかったかもしれないけれど、とにかく勝ちにこだわって粘り強く戦おう、と。そうした思いはみんなが共有していましたし、この勝利を素直に喜びたいと思います」(名古屋・山田武久監督) 後半に入ると、守備に追われる時間が長くなったが、名古屋は勝利への執念をたぎらせる。U-17日本代表のFW14高岡伶颯(2年)を擁する日章学園の猛攻をしのいだ。「(高岡対策として)1対1では到底守りきれないので、常に2人で対応しようと選手たちに伝えていました。よく耐えたと思います」(山田監督) 立ち上がりの7分、先に試合を動かしたのは日章学園だ。右MF15南創太(2年)からのクロスを、左MF10皆川春輝(3年)がゴール前に走り込み、頭で合わせた。 追いかける側に回った名古屋だが、腰が引けることなく、むしろ初陣の重圧から解放されたかのように左サイドを起点に反撃開始。その中心が左MF10原康介(3年)だ。巧みなテクニックを駆使し、日章学園ゴールを襲う。 23分に名古屋が試合を振り出しに戻す。左SB13月岡陸斗(3年)からのロングスローに飛び込んだCB4足立遼馬(3年)が、値千金の同点ヘッドを決めた。1-1のままスコアは動かず、勝負の行方はPK戦に委ねられた。先にける名古屋は4人目までノーミス。一方、日章学園は2人目と4人目が失敗し、万事休す。優勢に試合を進めながらも80分のなかで仕留めきれず、最終的に涙を飲む結果となった。 「PKはもちろん技術が重要ですが、いかに自分の間合いにもっていくか。相手GKとの駆け引きをポイントにたくさん練習してきました。それが成果として表れたと思います」(山田監督) 初戦突破の名古屋は、スタンドを埋めた応援団とともに、その歓喜を分かち合った。 (文・写真=小室功)