中日の板山、6年ぶり猛打賞 起用に応えた苦労人―プロ野球
脇役から主役になった。 中日の板山が6番二塁で3週間ぶりに先発出場し、阪神時代の2018年以来となる猛打賞をマーク。起用に応えた30歳の苦労人は、本拠地初のお立ち台で「なるようになるしかないと、思い切ってやろうと思っていた」と胸を張った。 試合前は緊張で「吐き気がした」そうだが、二回の第1打席、ヘッドスライディングで一塁内野安打をもぎ取り波に乗った。0―1の四回は先頭で直球を捉えて右翼線二塁打を放ち、逆転のきっかけに。「とにかく塁に出ようと食らい付いた」。五回2死一塁では中前打で好機を築き、追加点につなげた。 昨季限りで阪神を戦力外となり、育成契約で入団。5月に支配下に戻り、内外野を守れる「便利屋」として奮闘する。七回の守備では二遊間への難しい打球を華麗にさばき、「妻と子供が見に来ていたので、いい姿を見せられた」と笑顔だった。