ランクセス、売上減も日本国内での設備投資を継続…高電圧コネクタ用染料やタイヤの老化防止剤など展開
自動車部品製造に関わる製品を数多くリリースするランクセス。
ランクセスは4月19日、2023年事業報告および2024年度事業活動に関する記者説明会を行った。 同社は、世界32カ国で事業を展開する大手特殊化学品メーカーだ。2023年の総売上は約67億ユーロにのぼり、全世界の従業員数は約1万2800人。主な事業は、中間体、添加剤、コンシューマープロテクション製品の開発、製造とマーケティングとなっている。説明会では、ランクセス日本法人の代表取締役社長 米津潤一氏が登壇した。 ランクセス日本法人の代表取締役社長 米津潤一氏 ◆化学業界が様々な危機に見舞われた2023年度 昨年度の業績を語るうえで、2023年度は化学業界が様々な危機に見舞われた年だったという。 まず連結売上高は前年比17%減の67億1400万ユーロ。特別項目を除いたEBITDAは、前年比44.9%減の5億1200万ユーロ。当期純利益はポートフォリオ再編により4億4300万ユーロに増加した。売上高の減少については、3つの要因が重なったからだと分析している。1つ目は、多くの顧客産業および市場における需要低迷と顧客による在庫削減のため。2つ目は、ランクセス本社のあるドイツのエネルギー価格の高騰。3つ目は、地政学的緊張が重なったこととのこと。日本については、ユーロ換算で約20パーセント減収だったものの、純利益についてはそれほど下がらなかったと報告された。また今期の売り上げ目標については、一昨年度の水準まで戻したい、約20%下がった分を取り返したいと語る。
本文:1,748文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。
レスポンス 関口敬文