the peggiesからソロプロジェクト“Q.I.S.”を始動した 北澤ゆうほ ギターとの出会いは“口が滑った”から
■「ぼっち・ざ・ろっく!」への楽曲提供は、自身と重なる部分も
――曲は、普段どのようにして制作していますか? 最近は、先にタイトルを決めて、そこから歌詞を書き始めることが多いです。 ――“歌詞”はどういうところから着想を得ていますか? 私は完全に日常の中で、「ハッ」て突然ひらめいたり、街中で見かけた文字とか「これいいな」っていうものをメモしておくとか、ちょっと面白い言葉をこまめにメモしておくようにしています。 ――楽曲提供も数多くしていますが、“バンドガール”が描かれている「ぼっち・ざ・ろっく!」はどうでしたか。 楽曲提供する時は、キャラクターと自分との“共通点”を探すことが最初の突破口になるんです。 「ぼっち・ざ・ろっく!」に関しては、「こういう悔しい思い、自分も経験したなぁ」とか、「私も学校の帰りに小田急に乗って、ギター背負って下北沢SHELTER出ていたな」とか。共通点を見つけた上でキャラクターになりきって、そこに自分のエッセンスをまじえながらやるっていう感じです。「ぼっち・ざ・ろっく!」に関しては、なんかもう設定自体があまりにも覚えがありすぎて(笑) 「私の話かな?」って思いました。
■“北澤ゆうほ & ROCK” -ロックとの出会いは-「ボーカル志望と言い出せなくて…」
――“ロック”に初めて触れた瞬間、覚えていますか? 中学の時、舞台系の部活に入りたくて探していたんです。一番人気のミュージカル部があって「歌えるし踊れるし楽しそうだなぁ」と思ったんですが、なんせ部員が多くて。「あっ、そうですか、一番人気ですか」って。そこで「一番人気はちょっと避けたい」と思ったんです。私は「“あまのじゃく”なので、みんなが好きなものは嫌い!」っていう(笑) そんな時大きな校舎の端っこに、薄暗くて、そこだけ「湿度100%です」みたいな部室を見つけて。それが軽音楽部。みんなが演奏しているのがすごくカッコよく見えて「私の居場所はそこだ」と思って入部しました。 ――ギターを始めた“きっかけ”は何だったんですか。 もともとはボーカル志望だったんです。 仮入部最後の日に、それぞれ順番に希望パートを言ってバンドを組むことになって、最初は「ボーカル ボーカル!」って思ってたんですけど、自分に回ってくるまでに「ボーカルって言ったら“ナルシシスト”って思われそう…性格悪いと思われちゃうかも…」と思って、「北澤ゆうほです! ギター希望です!」って言っちゃって。 そんな気全くなかったんですが、“口を滑らせて”ギターって言っちゃったんです。 そこからボーカルの後ろでギターを弾いている中で「私もそっちに立ちたいなぁ」と1年間思い続けて。やっぱり歌うことを諦めきれなくて、中学2年からギターボーカルのバンドを組み直そうと思い、散々断られながらなんとか組んだのが『the peggies』だったんです。