敬老会参加したくない59・2% 福島県会津美里町民アンケート 「開催見直し、廃止」が65・9%
福島県会津美里町は敬老事業の在り方について町民アンケートを実施した。敬老会に今後「全く参加したくない」と答えた人の割合は18・0%で、「どちらかといえば参加したくない」の41・2%を含めると59・2%だった。開催方法の見直しや廃止を求める割合も高かった。町敬老事業検討会議はアンケートなどを踏まえ、事業の見直しに関する提言書をまとめ町に提出した。 町によると、敬老会の参加率はコロナ禍前の2015(平成27)年度から2019年度まで毎年度1割程度にとどまった。近年の参加率低迷や感染症の影響などを踏まえ、町の有識者でつくる検討会議は事業の見直しに向けた話し合いを進めてきた。 アンケートは70歳以上の町民から無作為に抽出した400人を対象に昨年9月1日から同22日に実施し、267票(回収率66%)が集まった。 今後の敬老会の参加意向を尋ねた結果では、「ぜひ参加したい」と「どちらかといえば参加したい」を合わせた割合は22・5%だった。
敬老会の開催方式については「見直す、または廃止してもよい」が65・9%で最多、「従来通りの方式でよい」が15・4%と続いた。希望する開催方式の質問には「敬老会を廃止し、対象者に記念品を贈呈」が44・5%で最も高く、「敬老会を廃止し、別の事業を充実させる」が31・7%、「地域ごとに分散して実施」が13・7%などと続いた。 アンケートなどを基にした提言書では「集合型(式典方式)」「地域主体型」「記念品配布型」の三つの方向性を示した。集合型は町民ニーズとかけ離れていて最善な実施方法とは言えないなどとした。地域主体型は多世代間交流によるコミュニティー活性化も期待され有効とし、課題として団体が存在していない地域もあるとした。記念品配布型は最も公平性が確保され有効としつつ、単価が安くなり必ずしも満足できる記念品にはならないとした。 敬老祝い金としあわせ金婚夫婦は継続実施を求めている。 検討会議の坂内幹男委員長(町社会福祉協議会長)は、町役場で杉山純一町長に提言書を手渡した。杉山町長は「町に見合ったやり方を考えていきたい」と話した。
(会津版)