太鼓をたたいたり、笛を吹いたりして地域を巡る住民たち（舞鶴市地頭）

　大江山の鬼退治伝承にちなんだ京都府舞鶴市加佐地域の伝統行事「地頭太鼓」が13日、西飼神社（地頭）に奉納された。太鼓をたたいたり笛を吹いたりして地区の神社周辺を巡った。 　平安時代、鬼退治に向かう源頼光一行の戦勝を祈ったのが由来とされる。 　地元住民約20人が参加し、地頭にある4カ所の神社周辺を巡った。打ち手が交代で、「そーれそーれ」の掛け声に合わせ、独特の振りで太鼓を打った。 　以前は子どもも担っていた「打ち子」は、少子高齢化で今は大人だけでしている。宮総代の伊東伸彦さん（64）は「祭りの音を聞いて元気になってもらえたらありがたい。（祭りを）できる限り伝えていきたい」と話した。 　この日は加佐地域で「大俣太鼓」も催された。どちらの祭事も市指定文化財で、地元の保存会メンバーが継承している。