実写『シティーハンター』冴羽リョウのアップデートは最大の難関 プロデューサーが挑んだ海外版との差別化
漫画家・北条司の代表作を実写化した映画『シティーハンター』が4月25日に配信を迎えた。世界中で絶大な人気を誇るコミックの映画化に挑んだのは、実写版「ONE PIECE」「幽☆遊☆白書」を成功に導いたNetflix。伝説の主人公・冴羽リョウ役に鈴木亮平を迎えた“はじまりの物語”はいかにして実現したのか。Netflixの高橋信一プロデューサーがその裏側を語った。 【動画】鈴木亮平&神谷明、冴羽リョウが特別対談!インタビュー動画
鈴木亮平の驚異的な献身
東京・新宿を拠点に、裏社会のトラブルを解決する一流のスイーパー(始末屋)・冴羽リョウの活躍を描く「シティーハンター」。スリリングなアクションとユーモアたっぷりに展開する、魅力的なキャラクターが織りなすドラマは、今なおファンから熱狂的に支持されている。 主演の鈴木にとっても「シティーハンター」は、役者人生のきっかけになったというほど大切な作品。高橋も、以前からその熱を肌で感じていたという。
「鈴木さんとは、前職の日活時代に『ひとよ』(2019)という作品でご一緒させていただいて、『シティーハンター』に対する熱い思いも撮影現場で聞いていました。その頃から鈴木さんの作品や役に対する向き合い方は並外れていて、時間も労力もいとわず没入する姿を見て、いつかもう一度、こんな俳優さんと仕事をしてみたいと強く感じていた。それも『シティーハンター』をやろうと思った理由の一つです」
冴羽リョウを演じるため、海外での実銃訓練や筋肉質だがスリムな肉体作りなど、今回も献身的な役づくりに挑んだ鈴木。その情熱は制作にも向けられた。高橋は「脚本段階から亮平さんも参加して、幾度となく打ち合わせを重ねました。大まかな流れはできていましたが、ディテールの詰めからアクションシーンのシチュエーションまで、本当にいろんなアイデアをいただきました」と明かす。
北条司からは「漫画の絵も使わないで」
その再現度が話題を呼んだフランス版『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』(2019)をはじめ、世界各国で実写化されてきた「シティーハンター」。日本初の実写映画化にあたり、高橋は、原作者の北条から意外な言葉を送られた。