トランプ氏「連勝」も ヘイリー氏が撤退しないことを「すごく嫌がる」事情
撤退宣言しないことをトランプ氏が嫌がる理由
吉崎)ただ、逆にトランプさんから見ると、ここで撤退宣言されないのはすごく嫌だと思います。なぜかと言うと、お金を使わなくてはいけないからです。 飯田)なるほど。 吉崎)できればこのあと全部、不戦勝にしたいのでしょう。3月になると裁判が始まるので、裁判費用を残しておきたい。それもあって、ニッキー・ヘイリーさんからすると「粘っていればチャンスがまためぐってくる」という状態です。
トランプ氏がニッキー・ヘイリー氏と民主党のナンシー・ペロシ氏を混同して「老化ではないか」と話題に
吉崎)これも話題になりましたが、トランプさんが演説中に「ニッキー・ヘイリー!」と何度も繰り返すのですが、実は民主党の下院議長だったナンシー・ペロシさんの名前を言おうとして、名前が出てこなくて「強い女」のイメージがある彼女の名前を間違えて言ってしまったのです。それに対して、「この人も老化しているではないか」とヘイリー氏に批判を受け、話題になっていました。 飯田)バイデン大統領はつまずいたり、名前を間違える発言があって「あれ?」という感じですが、一方のトランプさんは「70歳後半にしてはパワフル」というイメージがありました。 吉崎)パワフルですが、やはり固有名詞が出てこないときがあるのですね。
普通ならば諦めるところをトランプ氏にも裁判という事情があるので「もう少し粘る」ヘイリー氏
吉崎)長年、予備選を見ていますが、アイオワとニューハンプシャーの両方で(得票率が)50%を超える状況など、見たことがありません。現職大統領が出ているときは別ですが、予備選は大体4~5人が並び、最も強い人が30%台くらいで、最初の2州の役割は足切りをすることなのです。 飯田)弱い人を切って人数を減らす。 吉崎)できれば、そのあとのネバダ州、サウスカロライナ州では「3~4人で戦う」というような位置付けです。しかし、今回はあまりにもトランプさんが強すぎて、普通であれば諦めてもおかしくないけれど、トランプさんにもいろいろ事情があるから、ヘイリーさんも「もう少し粘る」ということです。 飯田)あとは粘り勝ちになるのか。 吉崎)最後の党大会は7月ですから、先はまだ長いです。