東部要衝周辺で戦力増強 ロシアは新たに集落制圧
【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領は21日の声明で、東部ドネツク州の要衝ポクロウシク周辺でのロシア軍との戦闘について「敵の進撃は理解しているが、われわれも戦力を増強している」として、撃退に注力する構えを示した。ポクロウシクは東部の防衛ラインを構成する物資輸送拠点で、攻防が激しさを増しそうだ。 ロシア国防省は、新たにポクロウシクの南東約10キロに位置する集落ジェランネを制圧したと発表した。ロシア軍が一帯での圧力を強める中、米シンクタンク、戦争研究所は20日、撃退には十分な人員と装備の投入が必要だと指摘。今後想定される市街地での戦闘で、ロシア軍の進軍速度が遅くなる可能性があるとの見方も示した。 ゼレンスキー氏は、ロシア軍に対抗するためには欧米諸国からの軍事支援が約束通り進むことが重要だとも強調した。 ウクライナ軍はロシア西部クルスク州への越境攻撃も継続。隣接するブリャンスク州のボゴマス知事は21日、ウクライナ軍による国境突破の試みがあり、戦闘が起きたが既に終了したと明らかにした。