スコルジャ監督が10か月ぶり、原口が10年ぶりに埼スタに帰って来る!
マチェイ・スコルジャ監督が10か月ぶりに埼玉スタジアム2002に帰って来る。そして原口元気が10年ぶりに埼スタのピッチに帰還する。浦和レッズが『明治安田J1リーグ』第31節でFC東京を迎え撃つのだ。 【PHOTO】遠藤渓太(FC東京) ふたりは前節、浦和にポジティブな変化をもたらした。9月6日に来日した指揮官は、早速守備の再建に取り掛かった。昨季最少失点を担った主力たちがチームを去り、27試合ですでに昨年の失点数を10点上回る37失点を喫していた。しかも、相手は上位争いを繰り広げるガンバ大阪である。 9月14日、重心を低く守備ブロックを構築した浦和は、前半は重い展開に持ち込みスコアレスで乗り切った。すると後半早々、右SB石原広教とのパス交換から右SH大久保智明がドリブルでボックス手前までDFを引き付けてボールを運ぶと、入れ替わるように右サイドへ走ったトップ下・渡邊凌磨へパス。フリーでボールを受けた渡邊はゴール前にていねいなクロスを放つと、走り込んだ左SH関根貴大がヘッディング弾をズバリ。浦和が見事な連係でG大阪の守備網を崩し切った。 先制点を奪った浦和は前線からの守備に鋭さを増し、攻撃にも好影響を与える。それでもG大阪が選手交代でゴールへの圧力を高めると、76分サミュエル・グスタフソンに代えて原口を中盤の底に配置。自陣に押し込まれる時間が続く中、90分に原口のボール奪取から途中出場の松尾佑介がシュートを放ったが、得点には至らず。試合終了間際に岸本武流のループシュートにヒヤリとしたが、GK西川周作の好守で事なきを得た。6試合勝利なしの浦和は最後まで守備の集中力を切らさずに、“ウノゼロ”で2か月半ぶりの白星を手繰り寄せたのだった。 試合後、スコルジャ監督は「我々はゾーン1で苦しむ時間帯も多くあったが、守備の組織とチームスピリットが非常に高いレベルで出せた。守備の組織、ペナルティーエリア内での守備などを重点的にトレーニングしてきた」と成果を口にし、次節に関しては「G大阪戦とはまた違った試合になると思うし、ゾーン1で守る時間帯を減らしたい。ファン・サポーターの大きな後押しを受け、より攻撃的にプレーし、試合を支配したいと思う。G大阪戦より多くのチャンスを作り、ゴールを決めたい」とさらなるステップアップを誓った。 また指揮官は途中出場した原口を「『ここ何試合かはボランチとして必要としている』と元気に話した。経験豊富でスキルを持ち、高いモチベーションを見せていたので、周りの選手に大きなサポートになる。本日ピッチ上で期待通りのパフォーマンスを見せてくれた」と称えると、10年ぶりとなるリーグ戦出場を終えた当人も「勝ったことがすべて。内容は二の次、本当に勝点3だけを求めた。やっぱり流れを変えたかったし、ここ2ヵ月以上勝てず、ここでひとつ勝って流れを変えたかった。大事な勝利になったと思う」も分岐点となる勝利を喜んだ。 対するFC東京も前節、6試合勝ちなしを止めた。相性のいい国立競技場で名古屋グランパスを4-1で粉砕。13分、今季リーグ戦初先発のボランチ東慶悟が先制点をマークすると、31分にCFディエゴ・オリヴェイラがPKを沈めた。65分途中出場の遠藤渓太のラストパスをボランチ高宇洋が決めると、81分には遠藤のボール奪取から右WG仲川がゴールネットを揺らした。85分に1点返されたが、2か月ぶりの勝点3を手にしたのだった。 2アシストを記録した遠藤は次節、原口との再会を楽しみにしていた。ドイツ・ブンデスリーガの1.FCウニオン・ベルリンでの苦しい時期に、原口から公私ともに手助けを受けて兄のように慕っていた遠藤はピッチで対峙することを心待ちにしていた。 リーグ戦の直接対決では浦和が22勝12分11敗と勝ち越すものの、直近10試合ではFC東京の4勝4分2敗と形勢逆転となる。第6節・国立競技場での対戦でも、24分にチアゴ・サンタナの超ロングシュートで浦和が先制したが、後半に入り50分荒木遼太郎、58分松木玖生が立て続けにゴールを決めて逆転。最後は浦和の反撃を耐え抜いて、FC東京が2-1で逆転勝利を飾った。 果たして、長いトンネルを抜けて、連勝をマークするのは浦和か、FC東京か。『明治安田J1』第31節・浦和×FC東京は9月21日(土)・埼玉スタジアム2002にてキックオフ。試合日を含む9月21日(土)~23日(月・休)に『埼スタAutumn Festival 2024』を実施。世界のグルメからご当地グルメ、オリジナル料理まで「埼玉のうまい!」が大集結する。また22日(日・祝)・23日(月・休)は体験型謎解きイベント、22日(日・祝)は浦和レッズPK大会も楽しめる。チケット発売中。試合の模様はDAZN、テレ玉にて生中継。