<図解>数字で見る スカイツリー開業1周年
5月22日は、東京スカイツリー開業1周年にあたる。スカイツリーとその施設にまつわる数字をインフォグラフィックにまとめた。 ▼高さ 高さ634メートル。2012年2月29日、東京都墨田区の下町に竣工したこの構造物は、東京タワー(333メートル)を抜いて、日本で最も高い建造物となった。大阪の通天閣(103メートル)を6段積んだのとほぼ同じ高さだ。 610メートルの高さで建設される予定だったが、関東地方の旧国名「武蔵(むさし)」を語呂合わせし、634メートルとした。自立式電波塔としてという条件を付ければ、世界一の高さを誇る。遠くは富士山の8合目からもスカイツリーが見えたという報告もあるほど。
▼敷地 スカイツリーと東西街区合わせた敷地面積は36,844.39平方メートル。ここにはかつて日立コンクリートの押上工場や東武鉄道の貨物基地があった。殺風景だった敷地は「スカイツリータウン」という巨大な商業施設に変わったが、その周辺は、昼間からカラオケの歌声が聞こえてくる小料理屋など下町の面影を残す。 ▼観光客 「東京スカイツリータウン」には年間約5000万人の観光客が日本全国、世界各地から押し寄せるようになった。スカイツリーの来場者数も、開業当初540万人と見積もっていたが640万人に修正するにぎわいだ。 施設のすぐ周辺には、ファストフード店、カフェなどの飲食店が目立つようになったが、地元商店街に経済効果が十分いきわたっているとは言いがたい。押上通り商店街は以前と同じようにひっそりとしている。
▼鉄道 スカイツリー開業をにらみ、東武鉄道伊勢崎線には「東武スカイツリーライン」の愛称が与えられた。スカイツリータウンに直結している「業平橋駅」も「とうきょうスカイツリー駅」に改名。同駅から20分も歩けば浅草に行き着く距離であり、鉄路を使わず、観光客を乗せた人力車も行き交う。 東武鉄道は、展望台入場料などの「スカイツリー効果」で、経常利益475億円と過去最高の決算を発表した(13年3月期)。 ▼ブランド ブランド総合研究所がまとめた「地域ブランド調査2012」によると、墨田区の魅力度が前年調査の194位から140位に。観光意欲度が246位から143位に上がったという。 スカイツリーに注目が集まるなか、墨田区では「すみだ地域ブランド戦略」を推進。地場産業である江戸切子をはじめとしたガラスや江戸木箸といったものづくりをアピールしている。