【ビリー・アイリッシュ】「天才少女」から引きこもりへ……。ビリーの深刻な告白と復活
「天才少女」として、日本でもセンセーションを巻き起こしたビリー・アイリッシュ。なんとも華やかな話だが、子どもながらスーパースターになってしまった若者が苦労するのは芸能界のつねでもある。このたび新作を出した彼女にしても、成功後「70歳の老人のような」生活を送ることになったと告白した。一体なにが起こったのだろう? 【写真】5年にわたる引きこもり生活を送ったビリー 2001年、ビリー・アイリッシュ・パイレート・ベアード・オコンネルが生まれたのは、カリフォルニアの芸術一家。裕福というわけではなかったが、学校に通わず自宅学習を受けていた子どもたちは音楽やダンス、演技といったクリエイティブな教育機会を与えられていった。家族全員が音楽をつくっていた環境において、ビリーが曲づくりをはじめたのは、母が教える作曲クラスに参加した11歳のときだったという。
Z世代を象徴する「天才少女」
ビリーが有名になったのは弱冠13歳のとき。2015年、ダンス用に兄フィニアスと共作した楽曲「Ocean Eyes」をインターネットに投稿するやいなやバズっていったのだ。そこから人気を稼いでいき、2019年のデビューアルバム『WHEN WE ALL FALL ASLEEP, WHERE DO WE GO?』によって大成功。18歳にしてグラミー賞を制覇した「天才少女」として世界的成功を果たした。 ビリー・アイリッシュは、新世代の象徴になった。ダークで奇抜な作風、インターネット育ちさながらのラップやロックを混ぜあわせたジャンル融合サウンド、メンタルヘルスや環境問題のモチーフ、ジェンダーレス風のストリートファッションなど、それまでの若者像とは異なるZ世代のイメージをクールなかたちで体現していたのだ。 新時代を象徴する「天才少女」の登場は、音楽界を変革する衝撃として受け止められた。当時20代なかばだった人気アイドル出身歌手ハリー・スタイルズが「ビリーのおかげで自分がもう若くないと思い知らされた」結果、プレッシャーから解放されたほどだ。 一方、ジャスティン・ビーバーが、ビリーの境遇を心配して涙する一幕もあった。若くして有名になり過酷な人生を送ることとなった先輩スターとして、彼の不安は的中したかもしれない。