鈴木氏、県政の現状把握「最優先」 静岡県知事選初当選【一問一答】
静岡県知事選で初当選を果たした元浜松市長の鈴木康友氏(66)との主な一問一答は次の通り。 ーリニア中央新幹線問題に対するスタンスを。 「選挙中から訴えているが、基本的には推進していかないといけないと思っている。川勝平太前知事が提示した水や環境の問題など一つ一つの課題について現実的な解決策を見つけていくことが推進につながる。国、県、JR東海、大井川流域市町が連携して議論する体制をつくる必要がある。プロジェクトを進めることを前提に、4者で課題に向き合いたい」 ーリニア工事で岐阜県内の井戸の水位が低下した問題については。 「信頼がなければ物事は前に進まない。JR東海には真摯(しんし)に対応してほしい。自治体への連絡が遅くなったことも問題。悪い情報ほど早く連絡することが鉄則だ。一方、リニアで東海道新幹線の利便性が高まることは間違いない。リニアが完成しないと具体的な運行スケジュールが作れないことも分かるが、目安として利便性の向上は担保してほしい」 ー選挙戦では県中部、東部で集票に苦戦した。 「浜松市長を16年務めたイメージが強烈で『西部中心の県政になるのでは』という漠然とした不安が結果につながったと思う。仕事を通じて中部の、東部の鈴木康友、静岡県の鈴木康友と理解してもらえるよう努力する。特に(政令市のない)東部地域は県として目配せ、気配せしないといけない。地域事情が異なるので丁寧に対応する」 ー浜松市の新野球場整備については。 「県と市、必要ならば民間も入れて協議会のようなものをつくれないかと漠然と考えている。今は野球場の核の部分だけが議論されているが、どのように全体を開発していくのか。全体構想から進めないといけない」 ー取り組みたい施策は。 「県政全体の現状を把握することが最優先だ。そして直近の課題に加え、選挙戦で訴えてきた産業政策などをどう広げていくのかを早急に検討したい。これまでやってきた経験を注ぎ、鈴木康友県政を築いていく。県民が満足する施策を積み上げ、県民の幸福度を高めていく。(出馬会見で知事職の期限とした)2期8年の発言は撤回する。まずは1期4年に全力を尽くす」
静岡新聞社