『忘却バッテリー』藤堂葵と一緒に大泣き “定番の演出”を神回に押し上げた一筋の涙
温かく声が大きいファンたち『声優ラジオのウラオモテ』第7話
また他作品の話からで恐縮ですが、『夜のクラゲは泳げない』が主人公たちユニットの初配信ライブが悪意のある人達から邪魔されようとしたところ、大量のファンアートがかき消す……といった第8話の本編内容に合わせてリアル世界でもXでファンアートを募集し、視聴者に擬似参加してもらっていました。これはこれでとても巧みな仕掛けでしたが、“善意のファンの活躍”という点で度肝を抜かされたのが『声優ラジオのウラオモテ』第7話。 ラジオでパーソナリティを務める主人公の声優コンビのうち、ネットで炎上した夕暮夕陽は母親が出した「声をかけられないよう下校する」という条件をクリアできなければ、声優活動を休止しなければならないことに。今回、ふたりはそのチャレンジを行うのですが、多数の野次馬が集まるなかで夕陽の騒動に怒りを覚えたファンが現れ、いよいよ話しかけられる……というタイミングで、活動休止を阻止しようとするファンが邪魔をしに登場。その後も夕陽に話しかけようとするファンが続々と現れますが、その度にほかのファンが静止に走る様子はまるでラグビーのよう。そしてアンチを止めながらファンは「これは独り言だ!」「独り言だけど!」といった一言を添えて夕陽に温かなメッセージを送り続け、チャレンジは無事に成功しました。 「これはチャレンジ成功判定でいいのか……?」という疑問が思い浮かびながらも、実に優しい世界ぶりに自然と笑顔になれることは間違いないので、ぜひとも観ていただきたい1話です。
ものすごいシンクロニシティ『変人のサラダボウル』第8話
アニメをそれなりにリアルタイムで追う醍醐味のひとつにシンクロニシティ(無関係なはずの出来事が偶然同時に起こること)がありますが、『変サラ』第8話は特別すごかった。 オチの「よくもだましてくれたなァァァァ」はマンガ『ヒストリエ』のパロディですが(そもそもなんで『ヒストリエ』パロなんてしようと思ったのは謎ですが)、ちょうど放送タイミングの前後で『ヒストリエ』最新12巻の発売が発表されました。この新刊の発売がなんと約5年ぶり。狙ってもできるものでもない、奇跡の存在を信じてしまいそうなシンクロニシティでした。
はるのおと