「クラッシュ」ホ・ソンテ“善良なキャラクターを演じることに怖さもあった”
俳優のホ・ソンテがドラマ「クラッシュ」に出演した感想を明かした。 彼はENA月火ドラマ「クラッシュ」で、交通犯罪捜査チーム(TCI、Traffic Crime Investigation)の班長チョン・チェマン役を演じた。 今作により大胆な変身を試みた彼は、悪役専門俳優というタイトルを忘れさせる好演で、信じて見る俳優の力を誇示した。悪人たちを処罰する姿で痛快なアクションを披露する一方で、仲間を後ろから心強く支えてくれる姿で温かい一面も見せた。 どんな外圧にも揺れないキャラクターのカリスマ性や繊細な感情を完璧に表現した彼は、視聴者から最適のキャスティングという好評を得た。 ――「クラッシュ」が放送終了となりましたが、感想はいかがですか? ホ・ソンテ:世界には、非道な犯罪詐欺師がたくさんいます。必ずその罪への代価を払うことになる、ということを見せつける、意味深く素晴らしい作品に合流しただけでも、とても気持ちがよいです。卓越した感覚を持つ、優しいパク・ジュヌ監督と宝物のような同僚俳優たちと一緒に過ごしたすべての時間が、自分の人生の中で絶対忘れられない大事なものになると思います。 ――スケールの大きいカーアクションと俳優たちの熱演で好評を得ました。作品で記憶に残っているシーンやセリフはありますか? ホ・ソンテ:すべてのカーアクションがリアルでしたし、監督の演出力にもう一度感心しました。「パングィゴクソン(旁岐曲逕という四字熟語を間違って言ったセリフ)」というク・ギョンモ(ペク・ヒョンジン)庁長の一言には、現場で爆笑しました。交通犯罪捜査チーム員たちが雨を願うシーンと、実際に雨が降って驚くヨンホ(イ・ミンギ)のオーバーラップのシーンで、「切実に願うと叶う」という内容のソヒ(クァク・ソニョン)のセリフが感動的でした。 ――同僚俳優との共演はいかがでしたか?撮影現場の雰囲気やビハインドストーリーが気になります。 ホ・ソンテ:みんな性格はバラバラですが、集まると雰囲気がとてもよかったです。不思議なのはNGがほとんどなく、だいたいのシーンが息ぴったりで自然に流れていきました。監督も「みんな性格が丸くていい」と言うくらいでした。ドンギ(イ・ホチョル)の声と発声がすごかったので、彼の場所はいつもみんなが知っていました(笑)。 ――無愛想に見えますが、仲間たちを考える姿から、先輩の魅力が強く感じられました。ホ・ソンテさんが考えるチョン・チェマンは、どんな人物でしょうか? ホ・ソンテ:外柔内剛です。また四字熟語を使って恥ずかしいですが、チェマンを一番よく表現する四字熟語だと思います。同僚たち、後輩たちには柔軟で優しいですが、所信を持って剛直に不正と悪に立ち向かう、芯のある人です。それを表現するのには、僕の演技が足りなかった気がして残念です。 ――悪人たちを捕まえる交通犯罪捜査チームの班長チョン・チェマン役のため、外見、または演技において重点を置いた部分が何ですか? ホ・ソンテ:外見に関しては白髪も隠さず、メイクもほとんどしませんでした。故郷が釜山(プサン)なので、監督の提案で慶尚道(キョンサンド)の方言を使いました。事件に関するセリフではゆっくりと、明確に伝えることを最優先にしました。 ――作品の放送時、視聴者の反応は確認するタイプですか?印象的な反応があれば教えてください。 ホ・ソンテ:これまではよく確認していたのですが、今回はあえて確認しなかったんです。ドラマでは初めて善良で剛直な役を務めたからか、怖かったですし、作品に迷惑をかけてはいけないという気持ちが大きかったようです。ちらっと確認した書き込みでは、四字熟語への反応が良かったです。素晴らしいセリフを書いてくれた脚本家さんに感謝しています。 ――同作を愛してくれた視聴者に一言お願いします。 ホ・ソンテ:勧善懲悪という四字熟語がチェマンの台本にありましたし、その言葉を必ず伝えたかったのですが、様々な理由で削除されたんです。セリフで伝えることはできませんでしたが、視聴者の方々が作品に共感してくださった理由も、この部分だと思います。信念とも近いこの四字熟語が、常に忘れられることなく、必ず守られ、叶う社会になってほしいと思います。正直で他人に迷惑をかけないたくさんの善良な人々が、さらに幸せになり、幸せでなければならない社会になってほしい。現実と自我への利己的な判断力だけを持っている犯罪者たちには、必ず処罰を受けてほしいと思います。常識が通じる法と処罰のシステムが、一日も早く補完されて、今より完璧になることを祈っています。
イ・スンギル