空音央監督「HAPPYEND」がヴェネチア映画祭オリゾンティ・コンペティション部門出品
新鋭・空音央監督が長編劇映画デビュー作として二人の高校生の関係を描いた「HAPPYEND」が、第81回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ・コンペティション部門でワールドプレミア上映されることが決定した。 空監督作品の同映画祭への出品は、アウト・オブ・コンペティション部門に選出されたコンサートドキュメンタリー「Ryuichi Sakamoto | Opus」に続き2年連続2度目となる。なお日本公開は、10月4日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて。
〈コメント〉
■空音央監督 友情の物語である『HAPPYEND』を映画にするにあたって、一番大切にしたのは、スタッフやキャストとの関係性でした。幼馴染である登場人物に説得力を持たせるためには、撮影現場での俳優やスタッフ同士の友情や信頼関係が必要不可欠だと考えました。キャスティングやリハーサルを始めると、自分の想像をはるかに超えて、みんな仲良くなり、まるで何年も前からの友達みたいに、みんな和気藹々と制作に励んでくれました。その現場の雰囲気は、絶対にスクリーンに滲み出てくるだろうと、強い手応えを感じていました。ヴェネツィア国際映画祭がその魅力を受け止め、「地平」という意味を持ち、新しい視点を見出す『オリゾンティ部門』のコンペティションに選出してくれたことを心から嬉しく思っています。 この場を借りて、愛のこもった素晴らしい仕事をしてくれたキャスト・スタッフに感謝します。 ■栗原颯人(ユウタ役) 今作で僕は、友情というものの捉え方をとても考えさせられました。 今生きている瞬間を大事にしたい人間もいれば、この先の未来を考えて生きるべきという人間もいる、そんな人間同士が同じものを見たり聞いたりしていても、その場の在り方は一緒なように見えて違うというのは当たり前の話です。 でもそんな儚いものでも大事にするべきだと思うし、それがより自分という人間の中身を構築し、築き上げていくものだと思います。 スクリーンデビューとなった今作ですが、温かいキャストやスタッフの方に囲まれて、とてもかけがえのないものとなりました。ヴェネツィア出品も決定ということで、中々頭が追いついていませんが、良い作品だと自信をもって言えます。是非観てください。 ■日高由起刀(コウ役) 撮影期間中、初めての演技ということもあり好奇心と戸惑いが入り混じっていたのを覚えています。演技に正解なんてないのは分かっていますが、当時は自分の思う正解に近づこうという思いで取り組んでいました。結果としてこのような素晴らしい映画祭へ出品が決まった事を、とても嬉しく思います。監督はじめ、作品に携わった方々、皆様に助けていただきました。公開前の今、なんとも言葉には表せない、このワクワクとした感覚を忘れないように今後の俳優人生に活かしていきます。