<情熱大陸>切手デザイナー/日本郵便切手・葉書室 “小さな宇宙”に精魂を込めて 知られざる切手デザインチーム
知られざる「チーム」の情熱に迫る特別シリーズ「情熱大陸THE TEAM」の第2回(6月30日午後11時~)に、日本郵便の切手・葉書室のデザイナーが登場する。 大切な人への手紙に、どんな切手を貼ってみようか。私たちのささやかな幸せは、日本にたった7人しかいない切手デザイナーによって生み出されている。7人は日本郵便の社員で、切手・葉書室に所属。日常で使う普通切手はもちろん、コレクターも多い記念切手や、地域・季節などをテーマにした新作デザイン全てを担当している。発行まで約9カ月、取材、デザイン、印刷から広報活動に至るまで、手のひらにのる小さな切手に精魂を込める。 デザイナー歴10年の山田泰子デザイナーのこだわりは「手書き」の味わい。この夏発行の切手の原画として、ひまわりや朝顔など夏の風物詩を、実物も観察しながら水彩絵の具と色鉛筆で丁寧に描いていく。デザイナーになる前は、中学の美術教師・京都の山間部の郵便局員という異色の経歴。郵便配達をしながら出会った客の笑顔が、山田の創作の原点だ。 原画ができたら、チームの出番。毎回必ず7人のミーティングで内容を検討する。郵政省時代を知るチームリーダー・玉木明、誰もが使う普通切手を手がける貝淵純子、先輩デザイナーたちが山田のデザインにアドバイスを送る。料金表示、使える色、印刷技術……切手づくりには、とにかく制約が多い。それでも山田は「制約があるから面白い」とあきらめない。 とある日の会議--山田の発言がきっかけで「切手デザイナーとは何者か?」という議論が起こる。7人が語った切手デザイナーの「矜持」とは? <プロフィル>日本郵便 切手・葉書室 現在7人の切手デザイナーが所属。切手・はがきの企画やデザイン・発行、それから手紙に触れてもらうためのイベントやワークショップなど、切手・はがきに関する業務全般を行う。中でも、特殊切手のデザインは代表的な仕事で、新作全てを担っている。