W杯コートジボワール戦 サポーター歓喜のち悲鳴、ため息 日産スタジアムでPV
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会の日本代表の初戦、コートジボワール戦が15日(日本時間)行われ、地球の裏側の日本でも選手に熱い声援を送ろうと、各地でパブリックビューイング(PV)が催された。試合は惜しくも逆転負けを喫したが、サポーターは懸命にニッポンコールを送った。 【写真】試合終了後、ユニホームで顔を押さえながら引き上げる本田圭佑
本田選手のゴールで先制
2002年日韓大会の決勝の舞台となった日産スタジアム(横浜市)では入場無料でパブリックビューイングが開かれ、日本代表ユニホームを着た大勢のサポーターが集まった。 ピッチに入場するイレブンの姿がスタジアムの大型画面に映し出されると、一気にボルテージが高まる。国歌斉唱の後、自然とニッポンコールが沸き起こった。 前半は、やや日本が押される展開。しかし前半16分、FW本田選手が左足で豪快に先制点を挙げると興奮のるつぼに。スタジアムは地響きのような歓声に包まれた。「本田はやっぱり持ってるなあ」と賞賛する声があちこちで聞こえる。 その後もコートジボワールの攻撃の時間が続く。相手MFヤヤ・トゥーレの2度のFKのシーンや際どいクロスに肝を冷やしたが、リードを守って前半を終えた。
わずか2分で逆転喫す
後半序盤は一進一退の展開。アップする大久保選手の姿が映し出されるとスタジアムが沸く。そして後半9分、MF長谷部選手に代わり遠藤選手を投入。長谷部選手が遠藤選手にキャプテンマーク巻いてあげるシーンに歓声が上がった。直後に得たFKのチャンスでは遠藤選手と本田選手が並び、南ア大会の再現に期待が高まったがゴールとはならなかった。 そんな試合の流れを一変させたのは、コートジボワールのエース、ドログバ選手だった。36歳のストライカー投入で相手の攻撃が一気に活気づく。後半19分に同点ゴールを奪われると21分にも失点。立て続けの失点で逆転を許し、スタジアムにため息と悲鳴が響き渡った。
FW大久保選手、柿谷選手をピッチに送り込み、同点、そして逆転を目指して攻撃を続ける日本。選手を鼓舞する手拍子とニッポンコールが自然と生まれる。ロスタイムにはCBの吉田選手を前線に上げ、パワープレーで何とかゴールをこじ開けようと試みるも不発。試合終了のホイッスルの瞬間には「ああ」というため息が広がった。 幸先良く先制し、白星スタートが見えた中での逆転負け。MF山口選手と柿谷選手のユニホームを着て応援した横浜市の20代女性会社員の2人は「本田選手のゴールはさすがと思った」「あれでいけると思ったのに」と悔しそう。でも「次に勝って決勝トーナメントに行ってくれるはず」と巻き返しに期待していた。