三重の社福「譲渡」模索で接触か 元理事長、M&Aサイトを利用
三重県鈴鹿市の社会福祉法人「かがやき福祉会」を巡る贈収賄事件で、県警に社会福祉法違反(収賄)容疑で逮捕された法人の元理事長四宮慶太郎容疑者(58)が、合併・買収(M&A)を仲介するサイトに法人の譲渡に関する情報を掲載していたことが23日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、サイト情報を見た贈賄側が四宮容疑者に接触、違法な「運営権の売買」を約束したとみている。 厚生労働省によると、社福法人には補助金などの公的資金が投入されるため、公益性や非営利性の徹底が求められる。同法は法人の合併や事業譲渡を認めるが、役員が「運営権」を売買し利益を得ることは禁じている。 県警によると、同法違反(贈賄)容疑で再逮捕された不動産管理業金田充史容疑者(52)と無職迫丸卓哉容疑者(44)は、法人を乗っ取る目的で迫丸容疑者の理事長就任など役員を指定人物に変更するよう依頼。2022年2月中旬、当時理事長だった四宮容疑者らは応じ、見返りに計3500万円を受け取った疑いが持たれている。