超ニッチ? マイクケーブル「8の字巻き」全国大会、千葉市・幕張で開催
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マイクケーブルを手早く巻く「第2回 全日本マイクケーブル8の字巻きコンテスト」(日本音響家協会主催)の全国大会が9日、千葉市の幕張メッセで開かれた。全国の予選を勝ち抜いた音響技術者らが腕を競い合い、北海道地区代表で音響業務会社「音響スタッフ」の湯浅俊幸さんが優勝。湯浅さんに「8の字巻匠」の称号と副賞10万円が贈られた。
採点は競技タイムと芸術点によるポイント制
競技は、長さ20メートル、太さ6ミリのマイクケーブル3本を8の字に巻き、ゴムバンドで結ぶ速さを競う。採点は、競技タイムと芸術点によるポイント制で競われ、芸術点は、確実さ・美しさ・作業姿がポイント対象となる。 競技に参加したのは北海道地区、東日本地区、北陸地区、中部地区、西日本地区の予選を勝ち抜いた音響技術者と前回優勝者の6人。約200人の観衆が見守るなか、競技参加者はマイクケーブルを次々に真剣な表情で手早く巻いていった。歩きながらケーブルを巻く人や立ち止まって巻く人など手法もさまざま。ケーブルを丁寧に置かなければいけないのに、急いで投げ置いてしまい、減点の対象となる参加者もいた。
「手の振り幅を一定にする動作が重要」
決勝戦は1位と2位で行われ、1分04秒13でマイクケーブルを巻いた湯浅さんが58.87ポイントで優勝した。普段はイベントやコンサートなどでサウンド・リインフォースメント(音響業務)に携わっている湯浅さんは「優勝すると思っていなかったので驚いてます」と喜び、「早く美しく巻くコツは、手の振り幅を一定にする動作が重要」と説明した。 1位に0.55ポイント差と僅差で2位となった東日本地区代表でサウンド・リインフォースメント業務に携わっている「ジェー・エス・エス」の阿部麻菜美さんは「第3回が開催されたらまた参加したい」と話していた。 本音響家協会設立30周年を記念して開催したイベント。ケーブルをきれいに巻いておくと仕事がスムーズになることから、同協会が技術向上を目指し、前回は2008年に実施している。八板賢二郎会長は「今後は、日本各地で全国大会を開催したい」と話していた。