渾身の「亮!」マリノス20歳MF山根陸、絶妙アシスト&大声でACL4強入りに導く!「呼び捨てしてました?(笑)」
「声が枯れちゃったので、多分あれかなと思います」
中国の難敵撃破を果たせた要因の1つに、意気軒高な若武者の「声」がある。 横浜F・マリノスは3月13日、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の準々決勝第2戦で、山東泰山と横浜国際総合競技場で対戦。退場者を出しながらも1-0で連勝を収め、2戦合計3-1で蔚山現代との準決勝に駒を進めた。 【動画】中継でも耳を澄ますと聞こえる?山根の声が導いたロペスの鮮烈弾 決勝点が生まれたのは75分。巧みなボールタッチで相手が引き付けた宮市亮から、ペナルティエリア右でパスを受けた山根陸が絶妙なクロス。ファーで反応したアンデルソン・ロペスがボレーで叩き込んだ。 宮市は試合後、「山根にパスを出した場面は声が聞こえた? それとも見えた?」と問われ、次のように答えた。 「そうですね。見えていましたし、陸からも声が掛かっていたので、本当に良い位置に入ってきてくれたと思います。陸がすごい良いアシストをして、ロペスが決めきるという、数的不利の中でもああいった形が出たので良かったのかなと。 (陸からは)『亮!』って声が掛かって、見たらもうフリーだったので。あとは預けるだけでした。『コーナーキックの辺りはすごく空いてる』と前半から言われていましたし、あそこに抜け出した時に2人いたので、本当に陸が上手く良いところに飛び込んでくれました」 一方で山根は、この場面を次のように振り返る。 「チャンスがあればスペースを探していたし、亮君に(松原)健君から(パスが)渡った時点で、中国の選手たちがボールウォッチャーになるのは分かっていたので、背中から走れば何か起きるかなと思って。 亮君が本当に良いボールをくれたので、センターバックが釣り出てくれて、もうロペスのところが1対1なのは分かっていたし...最初、ロペスはどうするかなと思ったら、その間に相手が来てくれたので持ち出して、ロペスは離れる素晴らしい動きをしてくれたので、あとはロペスのゴールですね」 また、20歳のMFは「(亮って)呼び捨てしてました?(笑)」「結構叫びましたね。声が枯れちゃったので、多分あれかなと思います」と報道陣の笑いを誘った。 「観客が多いし、歓声とかで聞こえないとは思うんですけど、存在感じゃないけど黙ってやるよりはいいかなと。聞こえていたとは思っていなかったので、聞こえていたなら良かったなって感じです(笑)」 渾身の「亮!」が、マリノスに歓喜をもたらした。 取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)