【漫画】"月経過多"の症状知っていますか?漢方薬局経営者が解説する"経血量の目安と計量方法"が「10代の時にこういう情報を知っていれば」と話題に
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、ふかやかよこさんの漫画「私たちは血の海に生きている」。 【漫画】まるで”生きる屍”…漢方薬局経営者が解説する"月経過多"の解説漫画が「わかりみしかない」「勉強になりました」と話題に 作者であるふかやかよこさんが5月24日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、6,200件を超える「いいね」が寄せられた。本記事ではふかやさんに、作品のこだわりなどについてインタビューをおこなった。 ■「起きるどころか立っていられない」…作者・ふかやかよこさんの悩みとは 作者であるふかやかよこさんは”月経過多”に悩んでいる。出血量が多いときは、立つこともできないくらい辛いという。あるとき、経血がもれてしまったため衣類を洗濯していた。それを見た旦那さんは「それ月経過多じゃない?」と言う。しかし当時のふかやさんは自覚がなかったため、普通だと思っていたそうだ。 ふかやさんの旦那さんは「漢方専門相談薬局国際中医師」として漢方薬局を経営している。そのため月経に関する症状にも詳しい。旦那さんは「目安として昼間に夜用ナプキンじゃないと間に合わないのは月経過多です」と言う。さらに「健康な女性なら1回の月経で合計20~140ml位排泄するよ」「ナプキンの使用量は平均20~25枚」とし、これより多いと月経過多の可能性があると解説した。そしてナプキンの見た目で判断する方法や、ナプキンが吸収した経血の量を計測する方法などを漫画で分かりやすく解説している。 本作を投稿したX(旧Twitter)には「勉強になりました」「書いてくれてありがたい内容!」「これぐらい具体的に教えてもらわんと分からない」「わかりみしかない」「10代の時に、こういう情報を知っていればなぁ…」などの反響の声が寄せられている。 ■「私の漫画が不調に気づくきっかけになれば幸いです」作者・ふかやかよこさんにインタビュー ――「私たちは血の海に生きている」を漫画にしたきっかけや理由があればお教えください。 漫画の冒頭にもあります通り月経過多による貧血で動けなかった時がありまして、その時に「これを漫画のネタとして昇華して解消してやる」っていう負のパワーからです。ただただ貧血しんどいよ~と布団にゴロンゴロンしているの時の自分は、”休むしかないけれど時間を無駄にして焦る感覚“が強かったので同人誌にして金にしたろ!そしたらこのしんどい体験も無駄じゃなかったと思えるかなと。 そして同時期に、避難所生活においての月経知識の無知や男性の月経の理解のなさをTwitter上でよく見かけていたんです。避難所一つにナプキンは二袋しか配布されないとか、ナプキンは1日一枚で足りるだろうとか、処女膜が破れないと月経が来ないハズ!とか。他にもとんでもない月経知識を目にしました。 しかし女性も経血の量や痛みは人それぞれですし、痛みがない出血も少ないという月経が軽い人からすれば月経痛によって休まざるを得ないこと、人のことを理解できない人もいますよね。夫の漢方相談薬局でも婦人病の相談が多く、その時は必ず出血量や色や周期、塊の有無痛みの度合いを聞くのですが内容は十人十色です。今まで月経血量の話を2回(Twitterと漢方嫁日記2)漫画にしているのですが、両方とも多くの声をいただいて自分の月経が正常か異常かはみなさん関心があるものなのだなと。 小中学校の時には保健の授業で月経や出産を学んだように思うのですが、成人するとそういった機会はないですよね。そう考えたら一度自分で月経の基本を漫画にするのが良いのかなと。さらに月経によるマイナートラブルにも共感してほしくてこの本を描きあげました。 ――本作を描くうえでこだわった点や、「ここを見てほしい」というポイントがあればお教えください。 月経の基本はネットでも本でも探せば読めると思いますので、女性の誰もが体験したような月経での失敗やしんどいあるあるを多く詰めました。月経はほぼ毎月起こるものなので、誰しも一度はままならない失敗してきたことがあると思います。女性同士でもしない赤裸々な話題なので、具体的にどのようなしんどさや不快な失敗があるかを描きました。そうそう!あるある!と共感していただけると嬉しいです。 ――本作や書籍「漢方嫁日記」など、ためになる作品を多く描いていらっしゃいますが、理由があればお教えください。 漢方(中医学)の考え方で目から鱗が落ちる体験を多くしたので、見て見て~!という気持ちと漢方相談薬局や中医学の普及・宣伝ですね。中医学は中国伝統医学の略称なのですが、いわゆる中国4000年の歴史と言われる医術だけあって身体全体のバランスや病気の症状・様子を診てどこが悪さをしているか探れるように理論が出来上がっています。使われている用語も自然体系になぞらえているので難しい言葉や外国語カタカナ語は少なく、日常生活でよく見る漢字や簡単な日本語を使って小学生でも理解できるような表現が多くて理解しやすいんです。 夫と話していて「なるほど!」と感じた時の体験を口で表現するのは難しく、絵や図の方がわかりやすいかもと考え漫画に行きつきました。中医学の良いところは、基本を勉強したらある程度自分の体調や体質を理解して調整しやすくなるところです。病院に行くほどでもない人や病院での説明に納得いかなかった人、なるべく自分で調整したい人に向けて漢方(中医学)という選択肢が助けになればと考えています。 ――漢方薬局の奥様となり良かった・嬉しかったことがあればお教えください。 自分の体調を逐一相談できるのがかなり嬉しいですね!些細な風邪やダルさ体調不良をぼそっと相談すると、サッと漢方や対処法を教えてくれるのでウザいくらいに頼りにしています。月経期間のしんどい時も仕事柄女性の私より理解が早いですし、無理しないようにケアしてくれますし、幼少期から仕方ないと受け入れていた体調の悩み事も相談して解決してもらったり最高のかかりつけ薬剤師ですね。 あとは私がこうして夫をキャラクター化して漫画を描いても嫌がらずOKして監修してくれるところがありがたいです。最初は広告の一環ではじめた漫画でしたが、ありがたいことにネットで話題になり同人誌が書籍となり…結婚前には漫画を描いている未来なんて想像していませんでした。漫画をきっかけにお客様が増え遠方の方からもお問い合わせいただくようになったりして、来店してくださった方から漫画の応援をいただけるのがすごく嬉しいです。 ――今後の展望や目標をお教えください。 目標はアニメ化です(笑)。健康豆知識の5分アニメ的な手軽に見れるアニメになったらいいなと妄想しています。誰か奇特な人お声がけお待ちしております。現実的には健康漢方漫画やエッセイ漫画を描いていき、書籍化を目指したいです。こちらもご依頼お待ちしております。 ――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。 体調の違和感は見過ごしやすいですが、早めに家族や病院や薬局に相談に行きましょう。そして私の漫画が不調に気づくきっかけになれば幸いです。