連日の１点差勝利で広島３連戦を勝ち越した阪神・岡田監督（カメラ・谷口　健二）

◆ＪＥＲＡセ・リーグ　広島１―２阪神（２３日・マツダスタジアム） 　ヒヤヒヤの逃げ切りに、阪神・岡田監督は「やられるパターンやけどな、普通。あれだけチャンスつぶして」と息をついた。９回１死一、三塁で代打・松山が一、二塁間へのゴロ。中野が好プレーで併殺を奪い、試合を終えた。「同点はしゃあない」と、併殺狙いの守備隊形も正解。２戦連続で２―１の最終回のピンチをしのぎ、今季最多の貯金７とした。 　中野は５回、８回のピンチでも好守。４回２死一、二塁では、森下が坂倉の右飛をフェンスにぶつかりながら好捕した。試合を通じて「守ったけどな」と指揮官。重視する守りの野球がさえた一方で「（打者は）チャンスなったら本当にアカンよな」と、首をかしげた。３回無死満塁は大山の一飛とノイジーの三ゴロ併殺打で無得点に終わるなど、１１残塁で主導権を奪い損ねた。 　結果的に得点は戦術を繰り出したイニングのみ。初回は中野の二盗、７回は１死一塁で中野と近本にヒットエンドランを命じた。一塁内野安打に敵失が絡み、好機拡大。「エンドランでもかまさんと、向こうの左（塹江）いいから」。先頭の西勇に迷わず代打を送り「１点でも取りに。１―０で逃げ切るなんて無理よ」と、動いて勝利をつかんだ。 　球団のセ・リーグ通算１万試合の節目を飾り、４カード連続の勝ち越し。最近３カードは初戦に敗れており「連続初戦負けやん。もうちょっと楽にゲームせんと。１点差ばっか」。最後まで苦笑いが続いたが、１点差は１３勝３敗と競り合いの強さが光る。（安藤　理）