【フェブラリーS】距離短縮や非サンデー系に注目 キングズソードが条件好転で巻き返しか
傾向解説
2024年、JRAでの最初のGⅠ・フェブラリーS。芝スタート、ワンターンの1600m、コーナー角が緩やか、直線が長いなど12月のチャンピオンズCとは相違点が多く、よりスピードの持続力が求められる条件です。本記事では血統面を中心に、フェブラリーSのレース傾向を整理していきます。 【フェブラリーステークス2024 推奨馬】一線級相手に善戦、ダートは複勝率100%! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) まず念頭に置いておきたいのは、強い馬が好走するレース、であるということ。東京ダート1600mという紛れの少ないコースだということもありますが、JRAでは2つしかないGⅠ競走のため、現役屈指の実力馬が揃いやすいのが本レースの特徴です。データからも中央、地方を問わず前走GⅠ組の良績が目立ちますし、GⅡ以下からのローテーションにおいても好走馬のほとんどが前走1着馬という傾向に。本レースに限らず、中央ダート重賞では”格"が最重要のファクターといえるでしょう。 <前走クラス別成績(過去10年)> GⅠ【3-3-3-10】勝率15.8%/連対率31.6%/複勝率47.4%/単回収率70%/複回収率110% GⅡ【2-1-1-16】勝率10.0%/連対率15.0%/複勝率20.0%/単回収率23%/複回収率49% GⅢ【4-2-4-52】勝率6.5%/連対率9.7%/複勝率16.1%/単回収率33%/複回収率37% 地方【0-4-2-38】勝率0.0%/連対率9.1%/複勝率13.6%/単回収率0%/複回収率74% 海外【0-0-0-2】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%/単回収率0%/複回収率0% 上記以外【1-0-0-10】勝率9.1%/連対率9.1%/複勝率9.1%/単回収率2473%/複回収率300% また、距離短縮馬が強い点も大きな特徴です。もちろん、同条件からのローテーションも悪くありませんが、格や間隔が合わないことが多いため、結果的には距離短縮馬の成績が最も良い結果となっています。冒頭に触れた通り、東京ダート1600mは日本のダートコースの中でも特殊性の強い舞台のひとつであり、特に強い前傾ラップになりやすい東京以外のダート1400m以下とはレース質が大きく異なります。昨年は距離短縮馬が3頭しかいない異常事態でしたが、そのなかでもメイショウハリオが4番人気3着。サウジC→ドバイWCのローテーションが中距離馬の主流になりつつあり、出走頭数は減少傾向にあるものの、今後も距離短縮組は軽視禁物の存在です。 <前走距離別成績(過去10年)> 今回延長【4-3-3-61】勝率5.6%/連対率9.9%/複勝率14.1%/単回収率29%/複回収率33% 同距離【0-0-1-7】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率12.5%/単回収率0%/複回収率27% 今回短縮【6-7-6-60】勝率7.6%/連対率16.5%/複勝率24.1%/単回収率367%/複回収率119% 血統面ではサンデーサイレンス系の不振が最大の特徴。日本競馬は芝の1600~2400m、特に東京芝2400mと阪神芝1600mを中心にGⅠが組まれており、それに合わせて生産が行われ、そして同条件に強い血統が日本の主流血統として繁栄しています。近年の日本競馬を牽引しているサンデーサイレンスの血は、当然上記の条件に強い血統であり、反対にスプリント戦やダート戦では他のスペシャリストに分があるというわけです。 ただ、サンデーサイレンス系の中でもゴールドアリュール系は別枠。数多くのダートチャンピオンを輩出する同父系は、フェブラリーSでもエスポワールシチー、コパノリッキー、ゴールドドリームという3頭の勝ち馬を輩出しています。 <血統別成績※父or母父(過去10年)> サンデーサイレンス系【4-5-4-77】勝率4.4%/連対率10.0%/複勝率14.4%/単回収率322%/複回収率87% →ゴールドアリュール系【3-2-1-14】勝率15.0%/連対率25.0%/複勝率30.0%/単回収率1396%/複回収率204% 非サンデーサイレンス系【6-5-6-51】勝率8.8%/連対率16.2%/複勝率25.0%/単回収率31%/複回収率60%