最近流行りの「ナチュラルワイン」ってなに? 二日酔いになりにくいって本当?"ワイン初心者"でも分かる解説&選び方
ナチュラルワイン(ナチュールワイン)とは?
すでに多くのファンを獲得している、ナチュラルワイン(ナチュールワイン)。フランス語ではヴァン・ナチュール(自然派ワイン)などと呼ばれている。実は、ナチュラルワインには明確な定義はない。 【写真】初心者も飲みやすい!おすすめのナチュラルワイン17選 有機栽培で育てたブドウをできる限り人為的、化学的介入を行わずに造ったワインというのが基本の考え方だ。 約8,000年も前から造られていたワインは、本来ブドウそのものを醸(かも)したナチュラルなお酒。でも、商業的発想から量産が目的となり、土壌や環境に悪影響を及ぼす農薬の乱用などが問題になっていた。 この風潮に疑問を持ち、その土地の風土気候でしか実現できないワインを目指す意欲ある生産者たちが立ち上がり、原点回帰などの視点で造ったワインが世界的に注目されるようになったのが、昨今のナチュラルワインブームのきっかけといえる。
酸化防止剤はNGではない?
ワインの味わいや個性を決定するのは“テロワール”。テロワールとは、気候風土などワインを生産する過程におけるすべての条件を表した言葉。これを損ねないために、ナチュラルワインは過度な酸化防止剤の使用をせずに造られていく。 でも、あまりに品質が不安定で、飲み手の口に入る前に劣化しておいしくなくなってしまったら意味がない。そこで、品質を維持する最小限の量を添加するという判断をする生産者も多くいる。必ずしも酸化防止剤はNGと考える必要はないのだ。 また、ナチュラルラインはなぜ濁っているのか?という疑問を持つ人も少なくないが、ナチュラルワイン=濁りがあるという認識は間違い。一般的に、ワインの濁りを除くために「清澄(せいちょう)」や、ろ過と呼ばれるプロセスがある。生産者がそのブドウの個性をどう生かすかという考えによって、ろ過を行わないこともあり、こうしたワインには濁りがある。
ナチュラルワインは二日酔いになりにくいって本当?
ナチュラルワインは栽培と醸造の両面で可能な限り自然に造られたもの。そのため、品質の劣化を防ぐための酸化防止剤も最小限にとどめているのが特徴。 この酸化防止剤が多いと重く体に残るという意見は多いけれど、医学的な根拠があるわけではない。また、いくら自然派のワインであってもアルコールなので、飲み過ぎれば二日酔いにはなる。ナチュラルワインは何となく体に良さそうに見てとれるワードではあるけれど、くれぐれも適量の範囲で楽しんで。