ジャック・リヴェット幻のサスペンスがスクリーンに 『シークレット・ディフェンス』公開へ
ジャック・リヴェットの日本未公開作品『シークレット・ディフェンス』が、7月10日から28日にかけて東京日仏学院にて開催される『もうひとつのジャック・リヴェット傑作選 2024』内で上映されることが決定した。 【写真】ジャック・リヴェット監督の『美しき諍い女』に出演したジェーン・バーキンと娘・シャルロットの映画『ジェーンとシャルロット』 本作は、父を殺された姉と弟が復讐を企てるが、謎が謎を呼び、次第に思わぬ事態に展開していくサスペンス。ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーらと並ぶヌーヴェルヴァーグの中心的人物であるリヴェットならではの迷宮的魅力のある作品ながら、長らく日本未公開であった。 研究所に勤める女性シルヴィはある日、弟のポールから「父の死は事故が原因ではなく、右腕だった男による殺人だった」という衝撃の事実を聞かされる。すぐにでも復讐しようとするポールの代わりに、シルヴィは独自の調査に乗り出す。 主人公のシルヴィを演じたのは、『冬の旅』や『仕立て屋の恋』『あのこと』などに出演し、監督としても活躍するサンドリーヌ・ボネール。シルヴィの父殺しの疑いをかけられるキーパーソンの男ヴァルサー役をゴダール監督作『パッション』で知られるイエジー・ラジヴィオヴィッチが務めた。また、エリック・ロメール監督作『モード家の一夜』に出演したフランソワーズ・ファビアンも出演している。 本作が上映される『もうひとつのジャック・リヴェット傑作選 2024』では、ほかにも『地に堕ちた愛 完全版』『彼女たちの舞台』『パリでかくれんぼ 完全版』『セリーヌとジュリーは舟でゆく』の4本が上映される。また、映画監督の筒井武文、哲学・映画批評家の廣瀬純、アンスティチュ・フランセ東京 映画プログラム主任の坂本安美らが登壇するトークイベントも開催される。
リアルサウンド編集部